薬剤部紹介
薬剤部長よりメッセージ
信州大学医学部附属病院の薬剤部では、「個々の患者さんに安全かつ質の高い薬物治療を実現するとともに、人材育成や情報発信を通じて社会に貢献する」を運営ビジョンとして、臨床薬剤業務に取り組んでいます。これからの病院薬剤師には、医師と協働して患者さんの薬物治療を組み立て、患者さんへの薬の説明・指導に加え、治療中の薬の有効性や有害反応のモニタリング、それらの把握に基づく医師への情報提供・処方提案などの「医薬品適正使用サイクル」に沿った専門性の高い薬物治療管理のスキルが求められています。
そのような昨今の病院薬剤師に求められる基本的な臨床薬剤業務を実践しながら、私どもは常に5年先、10年先の病院薬剤師の将来像を見据えて、臨床薬剤業務を展開しています。その実現に向けて、まず、新人薬剤師に対しての初期教育、そして、その後の中堅薬剤師までのキャリアアップ教育、さらに管理職に向けての中堅薬剤師に対するマネジメント教育に力を入れています。それらは、それぞれの薬剤師が病院運営や教育・学術活動にも積極的に関わり、将来的に長野県の医療を支えるリーダーとなる人材の育成を念頭に置いています。
当薬剤部の特色のある臨床薬剤業務として、妊娠と薬外来、高度救命救急、臓器移植および児童精神領域における薬物治療管理の展開に加え、現在、患者の円滑な入退院支援や周術期領域における薬物治療管理、保険薬局との情報共有体制の充実に注力しています。それぞれの薬剤師が患者さんや他のメディカルスタッフから信頼されて活躍できる薬剤師となり、社会に向けて情報発信できる薬剤部を目指して活動しています。皆さまからのご指導とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
薬剤部の基本理念
大学病院の薬剤師として、病院薬剤業務とともに、それぞれが薬剤部運営や教育・学術活動にも積極的に関わり、将来的に長野県の医療を支えるリーダーとなる人材を育成する。
薬剤部の運営ビジョン
個々の患者さんに安全かつ質の高い薬物治療を実現するとともに、人材育成や情報発信を通じて社会に貢献する。
薬剤部運営における基本方針
・患者さんや他のメディカルスタッフから信頼されて活躍できる薬剤師を目指す
・大学病院の診療、運営及び経営に対して貢献し、病院の機能強化に積極的に関わる
・学術活動を充実させることを通じて、社会に向けて積極的に情報発信を行う
・社会に向けて優れた医療人の育成を通じて、地域医療体制の拡充を行う
病院薬剤業務における基本方針
・医薬品及び未承認新規医薬品等を用いた薬物治療における安全性を確保する
・各診療科の高度医療と病院経営とのバランスをとりながら採用医薬品の適正な管理を行う
・病棟薬剤業務やチーム医療を推進することで、患者さんに質の高い薬物治療を提供する
・医薬品の適正使用や医療安全に繋がる診療報酬算定業務の推進により病院運営に貢献する
施設認定一覧(令和3年8月現在)
日本医療薬学会 医療薬学専門薬剤師研修認定施設
日本医療薬学会 がん専門薬剤師研修施設
日本医療薬学会 薬物療法専門薬剤師研修施設
日本医療薬学会 地域薬学ケア専門薬剤師研修施設(基幹施設)
日本病院薬剤師会 がん薬物療法認定薬剤師研修施設
日本臨床薬理学会 認定薬剤師研修施設
資格認定(令和4年6月10日現在)
・日本医療薬学会: 医療薬学専門薬剤師(7)、医療薬学指導薬剤師(2)、薬物療法専門薬剤師(1)、薬物療法指導薬剤師(1)、がん専門薬剤師(3)、がん指導薬剤師(1)
・日本病院薬剤師会: 病院薬学認定薬剤師(7)、生涯研修認定薬剤師(3)、認定指導薬剤師(3)、感染制御専門薬剤師(2)、感染制御認定薬剤師(1)、精神科薬物療法認定薬剤師(1)、妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師(1)、妊婦・授乳婦薬物療法専門薬剤師(1)、放射性医薬品取り扱いガイドライン講習(2)
・日本薬剤師研修センター: 認定実務実習指導薬剤師(8)、認定薬剤師(2)、漢方薬・生薬認定薬剤師(1)、小児薬物療法認定薬剤師(1)
・日本糖尿病療養指導士認定機構: 糖尿病療養指導士(5)
・日本化学療法学会: 抗菌化学療法認定薬剤師(2)
・日本臨床腫瘍学会: がんゲノム医療コーディネーター研修会受講(3)
・日本臨床救急医学会: 救急認定薬剤師(1)
・日本臨床薬理学会: 認定薬剤師(2)、指導薬剤師(1)
・日本臨床栄養代謝学会: NST専門療法士(1)
・日本くすりと糖尿病学会: 糖尿病薬物療法履修薬剤師(1)
・日本アンチ・ドーピング機構: スポーツファーマシスト(2)
・日本リウマチ財団: リウマチ登録薬剤師(1)
・長野県肝炎医療コーディネーター(1)
・有機溶剤作業主任者(1)
・DMAT業務調整員(3)
沿革
昭和19年3月 | 松本医学専門学校設置 藤林 明善初代薬局長 |
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昭和23年2月 | 松本医科大学付属医院 |
昭和28年3月 | 旭町に薬局の分室設置 |
昭和28年5月 | 楠瀬 秀雄講師・薬局長併任 |
昭和35年8月 | 鷹匠町から旭町に移転合体(現薬剤部) |
昭和37年4月 | 「薬局」から「薬剤部」に改称 |
昭和41年4月 | 三沢 隆行薬剤部長着任 |
昭和51年4月 | 藤田 一薬剤部長着任 |
昭和54年12月 | 教授職新設・全田 浩 教授・薬剤部長着任 |
昭和57年 | 薬品情報管理室開設 |
昭和61年4月 | 電算化/薬品管理 |
昭和63年 | 入院患者に服薬指導開始 |
平成3年4月 | 電算化/処方オーダリング |
平成7年4月 | 電算化/注射オーダリング |
平成8年11月 | 全田 浩 薬剤部長 「病院薬学賞」授与 |
平成11年2月 | 全田 浩 薬剤部長 日本病院薬剤師会会長就任 |
平成12年12月 | 大森 栄 教授・薬剤部長着任 |
平成14年8月 | 治験管理センター室を供用開始 |
平成15年4月 | 大森 栄 治験管理センター長就任 |
平成15年6月 | 「第6回日本医薬品情報学会総会・学術大会」を松本市で開催(大会長:大森 栄) |
平成18年12月 | 日本病院薬剤師会がん専門薬剤師研修事業「暫定認定研修施設認定証」授与 |
平成19年9月 | 通院治療室に抗がん剤調製のためのクリーンルーム新設、薬剤師常駐 |
平成21年6月 | 新外来棟開設 |
平成23年3月 | 東日本大震災への派遣のべ14名(DMATを含む) |
平成24年10月 | 手術室での薬剤師常駐を開始 |
平成25年3月 | 医学部基礎棟5階に薬剤部研究室開設 |
平成26年9月 | 自動調剤分包機、注射薬自動払出システム等の刷新 注射剤1施用ごとのセットを開始 御嶽山噴火へのDMAT隊員派遣1名 |
平成27年3月 | 西8階病棟で常駐業務開始 |
平成27年4月 | 医療安全管理室に専任薬剤師を配置 |
平成27年5月 | 「第32回日本TDM学会・学術大会」を松本市で開催(会長:大森 栄) |
平成27年6月 | 「第22回HAB研究機構学術年会」を東京都で開催(年会長:大森 栄) |
平成27年7月 | 薬剤部ホームページ(院外向け)をリニューアル |
平成28年4月 | 熊本地震への災害派遣1名 |
平成28年10月 | 「日本薬物動態学会第31回年会」を松本市で開催(年会長:大森 栄) |
平成29年10月 | 一般病棟、救急病棟で病棟薬剤業務実施加算の算定開始 |
平成29年11月 | 「第27回日本医療薬学会年会」を千葉市で開催(年会長:大森 栄) |
平成30年4月 | 医療安全管理室に専従薬剤師を配置 |
平成30年10月 | 大森 栄 教授・薬剤部長「日本薬物動態学会学会賞」受賞 |
平成30年10月 | 「第101回全国国立大学病院薬剤部長会議」を主催 |
平成31年3月 | 大森 栄 教授・薬剤部長 定年退官 |
令和3年8月 | 内藤 隆文 教授・薬剤部長着任 |