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2019年度「自然の成り立ちと山の生業演習」を実施しました

お知らせ演習林系の実習

西駒ステーションの亜高山帯常緑針葉樹林
西駒ステーションの亜高山帯常緑針葉樹林
手良沢山ステーションでの間伐調査
手良沢山ステーションでの間伐調査
チェンソーを使った丸太切り
チェンソーを使った丸太切り
薪割り体験
薪割り体験

1.演習名
公開森林実習「自然の成り立ちと山の生業演習」

2.実習目的
・中部山岳域における初歩的な植物種の同定からフィールドワークの実践,記録から取りまとめまでの一貫したスキルを身に付ける。
・健全な森林を造成するために必要とされる育林技術,および造林に関する基礎知識を習得する。
・木材の性質を理解し,適切な工具を用いて素材を加工,製品化することを学ぶ。

3.実施日
2019年9月10日(火)~9月13日(金)3泊4日

4.実施場所
信州大学農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)
西駒ステーション,手良沢山ステーション,構内ステーション

5.概要
2019年9月10日から13日にかけて,自然の成り立ちと山の生業演習を西駒ステーション,手良沢山ステーション,および構内ステーションで実施した。本年度は初日の宿泊を予定していた西駒ステーションの学生宿舎を利用できなかったため,手良沢山ステーションの学生宿舎に3泊した。

受講生は信州大学農学部から男子5名,女子5名の計10名,他大学から男子3名,女子4名の計7名が集まった。他大学は静岡大学,新潟大学,筑波大学大学院から受講生の参加を得た。実習指導は小林 元,荒瀬輝夫の両准教授と3名のTAのほか,木下 渉,野溝幸雄の両技術職員,北海道大学北方生物圏フィールド科学センターより奥田篤志技術職員に参加していただき行った。

初日の座学では信大演習林各ステーションの自然紹介と,奥田技術職員による北大北方生物圏フィールド科学センターの研究林紹介,オジロワシ研究等について発表していただいた。

2日目の「自然の成り立ち編」は西駒ステーションで行った。桂小場登山口ルートを経由して標高2,200mの亜高山帯まで登山し,信大ルートを経由して下山した。この日の行動は9:30から16:30におよび,慣れない山歩きにくたびれた学生もいた。

3日目の「山の成り立ち編」は手良沢山ステーションで行った。30年生のヒノキ林において間伐調査を行い,本数密度を3,000本/haから1,500本/haに減らす定性間伐を行った。間伐は手鋸で行い,高枝鋸による枝打ちもあわせて行った。
また,管理棟の土場ではチェンソーを利用した丸太切りと斧を使った薪割りも体験した。

最終日には間伐データを集計し,間伐による直径分布の変化と林内光環境の改善について考察した。

延べ4日間にわたって登山に森林調査,森林作業,データ解析と忙しい実習であったが,自然と林業を合わせて学ぶ良い機会を得られた,等の感想が寄せられた。

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