平成29年度「森林利用デザイン演習」を実施しました。

お知らせ演習林系の実習

チェーンソー練習(受け口の作成)
チェーンソー練習(受け口の作成)
バックホウによる路網開設作業
バックホウによる路網開設作業
スイングヤーダによる集材作業
スイングヤーダによる集材作業
油圧式集材機による集材作業
油圧式集材機による集材作業

<演習名>

「森林利用デザイン演習」                    

<実習目的>

本実習の目的は、望ましい間伐方法や運材方法を検討・採用・実践する能力、すなわち、素材生産に関する将来まで見通した森林経営のデザイン能力を身につけることにある。実習は、林分状況を把握することからはじまり、実際に林業機械の操作を行いながら、一貫した収穫技術の流れ、諸機械の特徴および操作方法を学習する。

<実施日程>

平成29年8月28日(月)~8月31日(木) 3泊4日

<実施場所>

農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)手良沢山ステーション

<担当教員>

植木達人教授、小林元准教授、齋藤仁志助教、白澤紘明助手

<参加人数>

9名(工学部2名、東京大学2名、東京大学大学院1名、東京農工大学大学院1名、日本大学1名、和歌山大学1名、京都大学1名)

<スケジュール>

初日は、伊那キャンパスにて実習のガイダンスと林分調査の説明を受けた後、手良沢山ステーションに移動した。手良沢山ステーション到着後は、実習地へ徒歩で移動し、対象林分における間伐施業の必要性を確かめるため、林分調査を行った。実習地は47年生ヒノキ林であり、生産間伐は初めての林分であった。調査終了後は、宿舎近くの土場にてチェーンソーの練習を受け口の作成などを通して行った。夕食後の時間には林分調査の結果をまとめるとともに、シミュレ―タを用いたハーベスタ操作の疑似体験を行い、明日からの機械操作に備えた。

2日目と3日目午前は、「搬出作業実習」を行い、素材生産の一連の工程(路網作設からトラックへの材の積み込みまで)を体験した。3日午後と4日目午前は「高性能機械実習」を行い、ハーベスタや油圧式集材機といった最新の林業機械を操作し、その利便性を体感した。さらに、薪とチップを生産し、いわゆる未利用木材の有効活用を学んだ。実習は5班に分かれて、ローテーションで行い、以下の工程作業に取り組んだ。括弧内は使用した機械・道具である。

搬出作業実習:路網作設(バックホウ)、伐倒(チェーンソー)、集材(スイングヤーダ)、造材(チェーンソー)、積み込み(グラップル)

高性能機械実習:伐倒・造材(ハーベスタ)、集材(油圧式集材機)、薪割り(ヨキ・薪割り機)、チッピング(チッパー)

4日目午後は閉講式を実施した後、伊那キャンパスに移動し解散した。

スケジュール.png

<成果と今後>

本実習は農学部内で実施している実習を信大農学部生以外も参加できるように、昨年度より公開森林実習としたものである。本実習の特徴として、単一の機械や作業に触れるのではなく、素材生産における一連の工程を連続的に体験するという点があげられる。このことにより、工程間の結びつきを実感し、路網と林業機械の組み合わせから構成される生産システムとしての素材生産作業を認識できたものと思う。アンケートからは、非森林系の学生はもちろんのこと、日ごろから座学にて林業を学んでいる森林系の学生にとっても、林業機械を自らの手で操作し、素材を生産するという経験は現場で実践的に学習できる有意義かつ刺激的な体験であったことがうかがえた。さらに、林業や林業機械に興味が増大し、安全かつ効率的な作業を実施するにはどうしたらよいかを考える良いきっかけとなったとの回答が多くあった。伐倒作業や機械操作は危険性を伴う作業であるが、学生たちはスタッフの指導の下その作業に内在する危険性を認識しつつ、安全な作業を心掛けていた。そのお陰で今回の実習は怪我や事故もなく無事終えることができた。今後も安全第一に努めながら、演習内容を充実しつつ大学演習林で実際の素材生産作業を学ぶ貴重な本実習を継続していきたい。

本実習では、前田製作所、日立建機日本、イワフジ工業の皆様にスタッフとしてご参加いただき多大なるご協力を賜った。そのご支援に心から感謝申し上げる。

<アンケート>

H29「森林利用デザイン演習」受講者アンケート(PDF:232KB)

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