平成26年度公開森林実習「アルプス登山学演習」を実施しました

演習林系の実習

地形図を用いての地域研究
地形図を用いての地域研究
渓流遡行の技術訓練
渓流遡行の技術訓練
西駒山荘
西駒山荘
天気図作成の演習
天気図作成の演習

<公開森林実習>

アルプス登山学演習

<実習目的>

登山技術と山岳環境に関する基礎知識を習得する。

1.複雑な山地地形を地図とコンパスから読み取ることができる。

2.複雑な山地地形をGPSを用いて目的地まで踏査できる。

3.遠くの山の名前を地図から判別できる。

4.天気図から翌日の天気を予測することができる。

5.ラジオの気象通報から天気図を書くことができる。

6.山の中で自炊しながらテントで生活できる。

7.ザイルワークを用いた登山ができる。

8.危険を予測しながら安全に登山活動を遂行できる。

<実施日程>

平成2692()5() 34

<実施場所>

農学部附属アルプス圏フィールド科学教育研究センター(AFC)西駒ステーション

<担当教員、講師>

小林元准教授、荒瀬輝夫准教授、長田典之特任助教(北海道大学)、馬目弘仁外部講師 ほかTA5

<参加人数>

28

信州大学17名(理学部4名、工学部2名、経済学部2名、繊維学部1名、農学部7名、人文学部1名)、静岡大学1名、筑波大学院4名、宮崎大学1名、京都府立大学1名、日本獣医生命科学大学1名、明治大学院1名、福井県立大学院1名、鳥取大学1

<実習スケジュール>

初日

食と緑の科学資料館「ゆりの木」において、荒瀬准教授より西駒演習林の概要説明が行われた。その後、1/25,000地形図を用いて、実習コースの地域研究を行った。地形図に磁北線を引き、等高線を読みながら必要な情報を記入する作業を、山岳会員TAの補助を受けながら行った。その後、桂小場学生宿舎に移動し、個人装備の点検、登攀用具を始めとする山道具の正しい使い方について馬目講師より指導いただいた。夜の懇親会では、明日から行動を共にする仲間の親好とチームワークを深めた。

2日目

小黒川本谷を水無坂分岐より入渓し、シラベ小屋まで遡行した。小黒川は昨年9月の大雨による氾濫で渓相が一変していた。全体として明るくなり、淵も浅くなっており初心者にも遡行しやすい渓相に変わっていた。核心の魚止めの滝には、安全確保のためのステンレス製ハンガーボルトを2箇所に埋設した。シラベ小屋には予定通り14時に到着した。桂小場学生宿舎に帰宿後、馬目講師より本場ヨーロッパアルプスや、ヒマラヤでの高所登山についての貴重な体験や登山哲学についての話を伺った。

3日目

曇天の中、大樽ルートを経由して西駒山荘に向かった。稜線では雨にたたられ、あいにく眺望は望めなかった。14時西駒山荘に到着し、小休止後、西駒山荘管理人の宮下拓也氏による天気図作成の演習を受けた。夜は西駒山荘名物のカレーに舌づつみを打ち、最後の晩の交流をはかった。

4日目

前線の影響で天候は回復せず、島さんルート上の温暖化試験地、長期森林動態試験地の観察はとりやめ、往路を速やかに下山した。大樽小屋近辺を下山中、山頂付近で落雷が発生したが、ルートを変更したことにより大事にいたることは無かった。

<実習の成果と今後の課題>

平成23年度に開講したアルプス登山学演習は、今年で4回目を迎えた。受講生は毎年増え続け、昨年は大幅な受講制限を行った。今年は過去最も多い28名の受講生を受け入れたが、受け入れにあたっては事前に小黒川の遡行を行い、馬目氏と慎重な議論のもと埋め込みボルトの設置を決めた。結果的には受講生の意識の高さと、小黒川中流域の渓相が緩やかに変化したことによって、危ない場面がほとんどないまま、無事実習を終了することが出来た。今回は悪天候に見舞われて充分な自然観察を行うことが出来なかったが、天気図等の科学データをもとに

天候を合理的に予測し、行動計画を立案して実施することを体験した。また、状況に応じた臨機応変な判断の重要性を学んだ。学生の中には、今回実習で学んだ水や食料の確保法、簡易トイレや寝袋の使用法は、災害等で被災した時の生活に役立つだろうと感想を述べた者がいた。今後は、本演習を山岳環境保全学演習等の他の演習とより有機的に関連づけ、教育関係共同利用拠点の提供する演習プログラムとしての価値を高めて行きたい。本演習の詳細は長田助教によって「北海道大学フィールド科学センター森林実習ブログ」でもレポートされています。http://frs-kyoten.blogspot.jp/

<受講生アンケート>

H26アンケート-アルプス登山学演習

PDF:168 KB

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