ナノカーボンの生体材料への応用

齋藤直人バイオメディカル研究所所長(医学部保健学科教授)らの研究グループは、これまで行ってきたナノカーボンを生体材料に応用するための安全性評価等の研究成果を纏め、実用化のための今後の展望をAdvanced Science 誌(Impact Factor 2020: 16.806)に発表しました。カーボンナノチューブをはじめとするナノカーボンを生体材料に応用する研究は活発に行われていますが、未だに実用化に至っていません。その理由はナノカーボンの生体への安全性が明らかになっていないためで、その解決方法と実用化への方向性を示しました。ナノカーボンを応用した生体材料は、癌治療、再生医療、埋込型医療機器などの医学の主要分野の発展に貢献することが期待されています。

タイトル:Future Prospects for Clinical Applications of Nanocarbons Focusing on Carbon Nanotubes
著者:Naoto Saito, Hisao Haniu, Kaoru Aoki, Naoyuki Nishimura, Takeshi Uemura
掲載誌:Advanced Science
掲載日:2022年6月27日
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/advs.202201214