"水" を使った地域資源バイオマスからの環境に優しい化学の "ものづくり"

最近、温暖化など地球規模での問題がニュースになっています。これまでのように大量かつ安価に "もの" を作るだけでなく、環境に優しい "ものづくり" が求められています。これに対して、私たちは "超臨界水" と "高温高圧水" というちょっと変わった "水" を用いた化学の研究を行っています。"水" を使って、有効利用されずに捨てられている木材・魚鱗・イカ中骨などの地域資源バイオマスから、付加価値の高い化学製品 (食品や医薬品) をつくることが目的です。例えば、イカ中骨などに含まれるキチンからナノファイバーなどの機能性素材をつくっています。
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≪研究から広がる未来≫
化学というと色々な薬品を使うイメージがあるかもしれませんが、それを環境に優しい "水" に置き換えることが私たちの目的です。水は、普通の圧力 (1気圧) では、100℃で沸騰しますが、圧力をかけると100℃以上でも液体状態を保ちます。温度、圧力を操作することで水の性質 (pH [ピーエッチ] など) もコントロールできます。つまり、酸・アルカリを使わなくてもpHが変えられます。この "水" を使って、薬品をできるだけ使わずに、様々な化学製品を作る方法を実現します。