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丸めて持ち運べるテレビ、照明になる天井... 空想上の未来を有機ELが叶えてくれる

市川先生が行っているのは、次世代のディスプレイや照明としての利用に期待が高まる有機EL (有機LED) の研究開発です。非常に薄い上に自ら発光するなど、現在主流となっている液晶にはない多くの特性を持っています。海外の大手企業も注目し、市川研究室と協同しているこの技術。実現すれば、天井や壁全体を照明にすることや、テレビやパソコンのモニタを紙のようにクルクルと丸めて持ち運ぶ、なんてことも可能に! 現在は消費電力量の削減が大きな課題ですが、SF映画にでも出てきそうな未来の生活が、有機ELによって始まろうとしています。

 

 
これが有機EL。導電性高分子である有機ELはLEDと違い、薄い膜のような形状で発光する点がポイントだ。   研究室で開発した有機半導体材料を溶剤に溶かし基板に塗り、トランジスタが完成。特性を生かした活用例を生み出す研究を行う。

 

≪研究から広がる未来≫


有機ELの研究において市川先生が消費電力削減と同時に取り組んでいるのが、原料の選定。現状ではレアメタルや貴金属といった希少元素を使用することが想定されていますが、もっと容易に入手できる、炭素のような元素を原料にすることをめざしています。またこの有機ELの研究に加えて、有機半導体や有機太陽電池等の研究も活発に行われ、豊かで持続可能な社会の実現に向けて期待されています。