渡邉啓さん(M2)が日本セラミックス協会第38回秋季シンポジウムにて特定セッション若手奨励賞を受賞
2025年9月17日(水)~19日(金)に群馬大学前橋キャンパスで開催
研究題目:ジアミン錯体を原料とした水溶液プロセスによる高アスペクト比を有する柱状水酸化コバルトの合成
研究概要:層状結晶の端面(エッジ)は、電荷のやりとりや化学反応性に優れた特性を示すことが知られており、新しい機能材料を設計する上で重要な要素になると考えられています。一般的に層状結晶はエッジの露出が少ない板状結晶となりますが、私たちはこれまでに金属イオンと有機分子からなる錯体を利用し、エッジが多く露出する柱状形態の層状金属水酸化物結晶の合成法を開発してきました。本研究では、厚さ方向にさらに成長し露出面がほぼエッジとなるような高アスペクト比結晶の合成に成功しました。本成果は、エッジ特性を積極的に活用した新しい電極材料の設計につながると期待されます。
渡邉さんのコメント:この度はこのような賞をいただき、大変光栄に存じます。指導教員の杉本先生、村松先生をはじめ研究室の皆様の多大なご支援により、今回の受賞に至りました。心より感謝申し上げます。本研究では層状金属水酸化物結晶を自発的に厚さ方向に大きく成長させ、バルクの粉末として得られる点に大きな優位性があると考えております。今回の受賞を励みに、より一層研究に邁進してまいります。この研究が新しい電極材料の開発に貢献できれば幸いです。
※本研究に関するお問い合わせは 杉本渉教授(wsugi(アットマーク)shinshu-u.ac.jp)、村松佳祐助教(kei_muramatsu(アットマーク)shinshu-u.ac.jp)までお願い致します。