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芝田悠二さん(M2)が日本繊維機械学会第78回年次大会にて、学生奨励賞を受賞

2025年6月5日(木)、6日(金)に大阪科学技術センターにて開催された日本繊維機械学会第78回年次大会にて、大学院総合理工学研究科 繊維学専攻 先進繊維・感性工学分野 修士課程2年の芝田悠二さん(冨澤研究室)が、学生奨励賞を受賞しました。

この賞は、日本繊維機械学会賞「学術奨励賞」または「ベストポスター発表賞」に事前申請した学生会員を対象に、優れた発表をおこなった学生発表者に対し、年次大会実行委員会より授与されるものです。

研究題目:ポリカーボネートの混繊率がポリプロピレンメルトブロー不織布の集塵性と通気性におよぼす影響

研究概要:混繊メルトブロー不織布を作成する際に、ポリプロピレンの吐出体積を一定に保ちつつ、ポリカーボネート(PC)の吐出体積を増加させることで、PCの分率を変化させた。PC繊維の増加に伴う、繊維径分布、繊維密度分布、ろ過特性への影響を調査した。この結果、PC吐出体積の増加が主に繊維径の増加に寄与することがわかった。この繊維径の増加によって、不織布の空孔が大きくなり、厚み方向への繊維密度勾配が均一に近づいた。さらにこのような構造を持つ不織布をフィルターとして用いた場合には、空気の流路が増えることで通気性は増加させつつも、粒子捕集が損なわれにくくなることを示すことができた。

芝田さんのコメント:この度、学生奨励賞をいただきました。これは日々ご指導くださる先生方、共同研究者の方を始め、実験支援いただいた技術職員および研究室の皆様など、多くの方々のおかげだと思います。心より感謝申し上げます。このテーマは、不織布の構造と物性という基礎研究の視点と、エアフィルターへの製品化という応用的な視点を両方含む内容であり、企業人となってからも、この経験を製品開発に活かしていきたいと思っています。今後もメルトブロー技術の発展に向け、研究に精進していきたいと思います。研究は努力9割、根性1割です。

※本研究に関するお問い合わせは 先進繊維・感性工学科 冨澤 練助教(rtomisawa@shinshu-u.ac.jp)までお願いいたします。