大学院総合理工学研究科農学専攻1年の岩崎水優さんが第79回日本栄養・食糧学会大会において学生優秀発表賞を受賞
2025年5月23~25日に名古屋大学で開催された第79回日本栄養・食糧学会大会において、食品機能学研究室の岩崎水優さん(修士1年)が「学生優秀発表賞」を受賞しました。
男性特有の疾患である前立腺がんは、男性ホルモン(アンドロゲン)とその受容体であるアンドロゲン受容体(AR)の過剰な活性化に依存して増殖します。今回受賞対象となった研究では、ポリフェノールの1つであるレスベラトロールがARに直接結合することで、ARの活性化機構の1つであるN/C相互作用を阻害することを見出したものです。また、レスベラトロールは既存の抗アンドロゲン剤と異なり、ARのN末端ドメインに結合することを見出したことから、本研究成果は食品素材による前立腺がん増殖の緩和だけでなく、新たな抗アンドロゲン剤の開発アプローチにつながる可能性を示した点が評価されました。
受賞演題は以下の通りです。
「レスベラトロールはアンドロゲン受容体のN末端ドメインに結合し、N/C相互作用を抑制する」
〇岩崎水優 1、原田直樹 2、山地亮一 2,3、三谷塁一 4
(1信州大学大学院総合理工学研究科・農学専攻、2大阪公立大学大学院・農学研究科、3大阪公立大学・生物資源開発センター、4信州大学学術研究院(農学系))