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サウジアラビア文化アタッシェと意見交換会を開催

オンラインで開催された意見交換会

参加者のギャラリービュー

サウジアラビア大使館文化部からの参加者

日本との文化・教育分野での交流や人材育成を担うサウジアラビア王国文化部の文化アタッシェと、アクア・イノベーション拠点(COI)との意見交換会を、令和3年4月28日、オンラインで開催しました。

サウジアラビア王国大使館文化部からは4年前にも、信大COIの研究活動の視察に訪れ、今回の意見交換会はさらに具体的な協力関係の構築を進めるため行われました。
今回は、文化アタッシェのアリ・アルアナジ氏、アカデミック課アカデミックアドバイザーのマイサラ・アフィーフィー氏、国際交流課スーパーバイザーのイマード・バルナーウィー氏の3名が参加。
信州大学からは、不破泰理事(研究、産学官・社会連携担当)、COIの大西真人・プロジェクトリーダー、研究リーダーの遠藤守信・特別栄誉教授、田中清・副学長・グローバル推進センター長ら13名が参加しました。

今年3月にサウジアラビアのムハンマド皇太子が掲げた「グリーン・サウジ」構想では、中東地域の緑化や劣化した土地の修復に取り組む計画ですが、そのためにはきれいな水が必要であり、水不足が課題となっています。
このため、信大COIの膜技術を活用し、きれいな水を得ることで水不足を解消できないかと考え、信州大学とサウジアラビアの大学とで共同研究していくことに期待を寄せています。

意見交換会では、信大COIの遠藤研究リーダーから、開発したナノカーボン逆浸透(RO)膜は汚れが付きにくいという特性があり、水処理の簡易化や薬品などの環境負荷の大幅低減により、低コストで環境調和型の海水淡水化システムを構築できるほか、廃水の再利用・工業用超純水製造・POU(Point of Use)向け浄水器などの多様な用途に応じた水処理膜技術を開発したことが紹介されました。

今後は両国の大学の交流と人材育成の観点から、サウジアラビアから留学生を受け入れるための体制などを作り協力関係を深めるとともに、現地での信大開発膜の技術の実証研究などを実施し、両者の協力関係の具体化に向け、さらなる検討を進めて行く予定です。