

信大COIの技術で、
安全な水を世界中に
2015年に国連サミットで採択された
「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」は、
2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。
17のゴールのひとつがゴール6「安全な水とトイレを世界中に」。
信州大学アクア・イノベーション拠点は、ゴール6を達成するため、
信州大学が得意とする材料技術を駆使して、
海水をはじめとする多様な水源から使える水を造り循環させる
「革新的な造水・水循環システム」の構築により、
安全で豊かな生活を支える水循環社会を実現し、
世界中の人々の生活の質(QOL)の向上に貢献します。
ゴール6「安全な水とトイレを世界中に」達成に向けた
信大COIのビジョン
水処理膜の革新と水循環技術の高度化により、全ての人が安全な水を必要なだけ消費できる社会の実現に貢献し、波及効果も発揮します。
特に、ゴール6の4つのターゲットに重点的に取り組んでいます。

ロードマップ①
海水淡水化による造水(Green Desalination)
2020年5月策定
海水淡水化の造水コスト低減と
環境にやさしいシステムの実現
- 水不足に悩む世界各地(中近東、アフリカ、インド、中国、オーストラリア、北米、南米、島嶼諸国)に、革新的膜技術に基づく海水淡水化施設により安全で安価な水を提供する。
- 海水淡水化において、革新的なロバスト性を有する分離膜の開発により設備のオペレーションやメンテナンスに伴うコストを大幅に下げて造水コストの低減化を図ると共に、海洋汚染が危惧されている処理用薬品使用を大幅に低減化して環境調和型の海水淡水化システム(Green Desalination)に貢献する。
ロードマップ③
産業分野での水の利用の効率改善
2020年5月策定
超純水製造・排水回収循環システムなど産業用水・排水システムにおいて、
循環水の高度化と排水の100%再生利用化(Zero Liquid Discharge)により、
環境フレンドリーな水処理システム、水利用の効率の大幅な改善を実現
- 工業用超純水製造において、高性能でロバストなRO膜により、システムの高度化とオペレーションコストの低減を目指し、各種水利用産業の健全な社会貢献を支援。
- 排水を回収し、高性能でロバストなRO膜を中心とした造水システムにより全ての排水を用水として再循環して再利用する水自立システムを構築する。これにより21世紀型のZero Liquid Discharge 産業を実現する。
- 現行の世界市場規模7.3兆円の発展と市場占有率向上に寄与。(平成27年度経済産業省資料)
ロードマップ④
超低圧膜POU浄化システムのPOC*
2020年5月策定
超低圧RO膜のPOUでの浄化システム
- 新興国、発展途上国を問わず水道水の蛇口( Point of Use、POU)での水質の確保には困難な問題が多い。上水源の汚染問題もあるが、上水源で水質基準を満たしても配管ネットワークなどで水質が損なわれることが多い。これを解決するには蛇口(POU)ないしは居住建物単位で水質を改善することが有効である。中国、東南アジア、インド、北アフリカ、南米などではこのような浄水器・浄水システムが望まれている。
- 新しい高性能でロバストな分離膜技術、及び無機結晶や新規活性炭などの先進炭素材料技術等により、安全で安価なPOU向けの高性能浄水器・浄水システムを提供する。
- 非常時用の簡易型のポータブルで、手動等で運転可能な浄水器を提供。
- 安全で衛生的なトイレ洗浄水(特に新興アジア地域)への展開。