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2011信州大学FD講演会を開催しました【12月6日】
2011.12.26
12月6日(火)、講師に渡辺哲司氏(現 文部科学省初等中等教育局教科書調査官)をお招きして、2011信州大学FD講演会『大学教育における「書くこと」 ~苦手になるメカニズムと教育的対処について』を開催しました。
講師の渡辺氏は、九州大学高等教育開発推進センター在職中に、大学新入生が抱く文章表現に対する「苦手感覚」に着目し、その研究に取り組み、教育の実践において大きな成果をあげています。当日はその内容を中心として、調査と分析の報告ならびに具体的な実践例をわかりやすく話していただきました。講演の途中と最後にもうけた質疑応答では、指導の実践や理論的基盤について、活発なやりとりが交わされました。
参加者は学内外を合わせて約70名。開催後のアンケート調査では、現場からのデータを基に行われた実践報告が非常に有益であったという声が多数聞かれたほか、理論的・学術的裏付けという点についての解説を求める声もありました。
なお、当日の模様をWebコンテンツとしてアップしました。
「2011信州大学FD講演会」のWebコンテンツはこちら
≪主な内容≫
【1】著書(研究)のコンセプト
・「書くこと」は最大の悩み?
・お話しすること
【2】実践・対応のnポイント
(1)書く「前」に合意する
・学生が「書けない」という課題を探せ
・調査対象
・課題の概要(標準)
・学生の認識と対応:授業について
・学生の認識と対応:課題について
・主な苦労の“もと”ランキング
・「わからない」
・教師の方が,わかってない?
・不幸な相互無理解
・教師側のソリューション
(2)「論ずる」を学ぶ
・ボツになった入試問題
・検討会であったやりとり
・親切な設問、おもしろさ消失
・「論ずる」の最小単位①
・「論ずる」の最小単位②
・「論ずる」のフルセット
・書くものの種類と「論ずる」の要素
・「論ずる」と「研究」との密な関係
(3)“考え”の文章化技術を学ぶ
・「アウトライン」
・パラグラフ・ライティング
・基本的なアイディア
【3】調査・分析結果のダイジェスト
(1)どうして「書くのが苦手」になるのか
(2)「書くのが苦手」なのは誰か
(3)「書くのが苦手」とはどういうことか
・文章執筆の7ステップ
・苦手な/苦手ではない人の特徴
・カギは書き始める前(構想)に
(4)苦手意識は過剰ではないのか
・自己評価が低すぎる
・低い自己評価≠謙遜
◎これから出すネタ
- 関連資料・関連サイト
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