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No.42「知止不殆」 竹内松次郎 書

2025.09.09  [ 寄贈資料 ] 
    「知止不殆」 十松

    「知止不殆」 十松

「ちしふたい」 たけのうちまつじろう しょ

卒業生資料(松本医学専門学校)

作者:竹内松次郎
資料の年代:不明
品質形状:色紙、270mm x 250mm

 松本医学専門学校初代校長、松本医科大学学長(いずれも医学部の前身校)および信州大学創立準備責任者を務めた竹内松次郎の書です。
 「知止不殆」とは、『老子』第四十四章「知足不辱、知止不殆、可以長久。」(足るを知れば辱められず、止まるを知れば危うからず、以って長久なるべし。)にある言葉で、「ほどほどを心得ていれば自らを危険にさらすことは無い。」という意味です。ほどよい所で、満足をすることの大切さを言った言葉です。
 竹内は、信州大学創立準備責任者として、国、県、市町村、前身校などとの調整を精力的に行い、総合大学である「信州大学」の設置を主導した人物です。このような功績からも、信州大学初代学長になり得た人物でしたが、学長の座に就くことはなく医学部長を務めた後、1949(昭和24)年8月、松本を離れ福井大学学長となりました。この書についての制作年は不明ですが、このころの心情をあらわしたものなのかもしれません。
 左下の「十松(じゅうまつ)」は竹内の雅号で、竹内の資料には多くみられます。


<関連リンク>
「開学記念日」関連資料(「十松」の由来はこちらから)