発表をする鈴木龍雄特任教授

上海交通大学Bio-X研究院と信州大学先鋭領域融合研究群(ICCER)とは2016年に学術交流協定を締結しました。その協定に基づき、Bio-X研究院の李衛東教授とバイオメディカル研究所神経難病学部門間においては、李教授をバイオメディカル研究所特別招へい教授として毎年複数回招聘するなどしてシナプス分子/構造及びシナプスの異常によって生ずる疾患、行動異常に関する協同研究を緊密に行っています。平成30年7月にこの共同研究に携わってきた元バイオメディカル研究所併任教員鈴木龍雄教授(定年退職後は医学系分子細胞生理学教室特任教授)はベルリンで開催されたFENS2018(ヨーロッパ神経科学学会)に参加した折に、英国のエジンバラ大学及びドイツのライプニッツ研究所(Leipniz Institute for Neurobiology、通称LIN)を訪問し、セミナー講演の形で共同研究の成果を発表しました。両施設とも、シナプス研究の英国及びドイツでの中核拠点の一つであり、ともにシナプスタンパク質プロテオミクスのデータベースを管理するなど、世界的にもシナプス研究をリードしています。LINでの講演はもともと2011年に予定されていましたが、東北大地震によって実現されませんでした。今回の訪問は2014年に第1回バイオメディカル研究所国際シンポジウムで海外から招聘してご講演いただいたDaniela Dieterich教授(Otto-von-Guericke University Magdeburg)の仲介によって実現しました。講演後、LINのEckart Gundelfinger所長を交えた研究交流の場があり、有意義な訪問となりました。今後の研究者及び大学院生派遣を含めた研究連携の可能性も考えられます。

講演タイトル:
Molecular and Structural Bases for Synaptic Plasticity - Molecules and structure of PSD

2018. 7. 5 エジンバラ大学医学部 (英国,エジンバラ市)
2018. 7. 13 Leipniz Institute for Neurobiology (LIN) (ドイツ,マーグデブルグ市)

講演者:鈴木 龍雄(医学部分子細胞生理学教室 特任教授)
協同研究者:田渕 克彦(バイオメディカル研究所神経難病学部門 教授)
      白井 良憲(医学部分子細胞生理学教室 助教)
      李 衛東(上海交通大学Bio-X研究院 教授、バイオメディカル研究所 特別招へい教授)

エジンバラ大学(UE)医学部全景(上)、Daniela Dieterich教授と鈴木龍雄特任教授(下)

UE病院玄関(左上)、LIN(左下)、Eckart Gundelfinger(LIN所長)と鈴木龍雄特任教授(右)