チーム医療におけるメンバーシップや

成人看護学領域

成人看護学領域では、人々の健康課題に焦点を当て、クリティカルから急性期、慢性期、回復期、人生の最終段階まで様々な健康レベルにある対象に対して、外来から入院、そして在宅に至るまで切れ目のない看護のあり方を探求しています。疾病の治療だけでなく、その人らしい生活の継続を支える視点を重視し、臨床実践と研究を相互に深め、看護の質向上に貢献することを目指しています。

教員の研究紹介

本領域では、看護職6名で担当しています。成人看護学の対象は個人や家族、集団で、あらゆる健康レベルにある対象を支援するための看護を探究しています。
研究領域は幅広く、アディクション(依存)を抱える人々への支援や呼吸器ケア、慢性疾患とともにその人らしい生活を送るための看護ケアなど、生活の質を重視した実践的な研究を行っています。また、健康障害を有する人と家族が地域で安心して暮らし続けられるための支援や、看護実践における倫理的課題の探究にも取り組んでいます。手術室看護や看護師自身のメンタルヘルス、ICTを活用した看護業務の効率化と患者アウトカムの向上といった、現場の質改善につながるテーマも研究対象です。さらに、患者と家族の関係性・相互作用に着目した家族看護研究や、ナラティヴ(語り)とコミュニケーションを軸とした看護教育・がん看護・緩和ケア研究にも力を入れており、臨床・教育・地域をつなぐ多角的なアプローチで看護学の発展に貢献しています。

新井清美(教授):主なテーマはアディクションで、学生やアスリート、一般成人等を対象としたリスクを調査し、対象やリスクレベルに応じた支援ツールの開発に取り組んでいます。また、人の特性や習慣に応じた行動変容のための予防的アプローチとその評価や、成人看護の対象となる人々の支援を検討を目的に、質的・量的研究手法を用いた研究に取り組んでいます。
菊永淳(特任准教授)
岡島志野(講師):看護倫理・臨床倫理を専門にしています。周術期看護における倫理的課題と対応、看護師の倫理的行動を起こす力の概念化などに取り組んできました。現在は、看護師の倫理的行動力を高める教育プログラムの開発や、COVID-19に関連した倫理的課題、特に面会制限について調査しています。
北條由美乃(助教):継続看護に関心を持ち、病と付き合いながら地域で暮らす方々への支援について研究しています。特に、外来看護や在宅療養支援におけるICTを活用した多職種連携をテーマとしています。
笠原邑斗(助教):AIやICTを活用した、看護師のメンタルヘルス改善や業務効率改善のための研究に取り組んでいます。さらに、それらのデータを蓄積してリアルワールドデータとして活用する研究にも参加しています。
今井美佳(助教):家族看護、家族特有の複数の相互作用をどう捉え看護するかの研究をしています。リソースナースの活動についても研究しています。

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学部生の研究紹介:身近な疑問から研究へ

成人看護学領域では、学生自身の健康や生活、学習経験に関するテーマから、看護師の実践やキャリア、人と人との関係性や支援のあり方に至るまで、幅広い視点から研究に取り組んでいます。身近な関心や実習での経験を出発点に、文献検討や調査を通して課題を明確にし、看護の質向上やよりよい支援のあり方について探究しています。調査は学生を対象としたものや、附属病院の看護師を対象としたものなど様々で、研究の目的に応じた研究方法を用いて研究疑問を明らかにしていきます。ゼミ形式で研究疑問を明確化し、研究計画を立てて調査を実施し、得られたデータを分析して論文にまとめ、成果を発表するというプロセスを仲間とともに経験できます。この一連のプロセスを通じて、論理的な思考力や問題解決力など看護実践の基盤となる力が培われるとともに、大学院でさらに学びを深めていくための土台にもなっています。
以下に、直近の学生が取り組んだテーマを紹介します。

・看護学生の生きづらさの実態とそれに影響する要因
・看護学生のグループワークへの取り組み姿勢に影響する要因の検討
・看護学生の一次救命処置(BLS)実施に対する自信・意欲への影響要因
・災害支援に対する学修意欲とその影響要因
・SNSによってもたらされる理想体型のイメージが大学生のエモーショナルイーティングに与える影響
・看護学生の日常生活における香りの活用実態とメンタルヘルスの関連
・外来看護師による患者との信頼関係の在り方
・高齢者の居場所に必要な要素と看護学生が居場所づくりのためにできること

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大学院の研究紹介:研究成果を現場へ還元する

成人看護学領域の大学院(修士課程・博士課程)では、現場で働く看護職が自身の実践経験から見出した課題を研究疑問として設定し、質的・量的研究手法を用いて体系的に探究しています。実践知を学術的に検証し、その成果を臨床へ還元することで、患者・家族へのより質の高い看護支援の実現に貢献することを目指しています。
これまでの大学院生が取り組んだ研究テーマは、支援者・患者・家族それぞれの視点から成人看護学の課題に多角的にアプローチするものです。
・植込型補助人工心臓装着者の介護者が新たな生活様式を構築していくプロセス
・行政保健師によるアルコール関連問題への支援の実態と課題の検討
・がん診療連携拠点病院におけるがん患者のアドバンス・ケア・プランニング(ACP)に対する心構えの実態とその影響要因の分析
・入退院を繰り返す高齢心不全患者を介護する家族が患者の疾患と折り合いをつけていくプロセス
本領域では臨床実践に根ざした研究課題を学術的手法によって探究し、看護実践の質向上と看護学の発展に寄与する研究者・実践者の育成を目指しています。

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