看護学専攻主任
チーム医療におけるメンバーシップやリーダーシップを担える看護職者の養成を目指して
看護学専攻は、豊かな感性をもち、幅広い視野で考え、人々を尊重しながら科学的根拠に裏付けられた質の高い看護を提供できる看護職の人材育成を目指しています。
長野県は、自然が豊かで、日本の長寿県のひとつでもあります。看護学専攻では、この地域の特性を生かして、病気を持つ人のみならず、健康な人や、老若男女すべての人々がよりよく生きることができるよう、病院、施設、地域、在宅などにおける看護の専門的知識・技術・態度を獲得し、それらを実践の場で生かすことができるように教育を展開しています。
健康や病気の成り立ちの学習、対象を理解する方法や対象の健康や生活を支援する方法などを学習していきます。看護学の専門分野として基礎看護学、成人看護学、老年看護学、小児発達看護学、精神看護学、地域看護学、在宅看護学、国際看護学などがあります。それぞれの専門性と特性を生かして学習を展開します。また、今後様々な看護職以外の医療専門職者との連携によるチームでの実践活動が求められますが、その一員としての役割を理解するとともに、チーム医療におけるメンバーシップやリーダーシップを担える看護職者の養成を目指しています。
卒業後には看護職者として病院や診療所などの医療機関、自治体や企業、市町村や保健所あるいは海外などで活躍したり、大学院に進学して高度専門職者としての教育や研究を深めることができます。
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信州大学医学部保健学科看護学専攻のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
本専攻の歴史は、1929年(昭和4年)に設置された「松本市立病院附属看護講習所」にまで遡ります。2002年(平成14年)の大学への改組以来、私たちは高度な知識・技術の修得にとどまらず、「一人ひとりを尊重する温かい心」に基づく実践学を教育の柱に据えて参りました。
しかし、現代はVUCA(予測困難)な時代であり、価値観の多様化や既存の枠組みが通用しない複雑な課題に直面しています。これからの看護職や看護学教育はどうあるべきか。全教員で議論を重ねた結果、10年後、20年後の未来を見据え、令和7年度より「看護師コース」へ一本化し、4年間をかけて看護学を徹底的に深めるカリキュラムへと進化させる決断をいたしました。
※なお「保健師・助産師コース」は大学院へと発展的に移行し、令和10年度の開設を目指して準備を進めております。
私たちが志向する本学の看護学教育の特徴は、以下の5点です。
【特徴1】看護学を4年間かけて徹底的に学ぶ
ディプロマ・ポリシーを達成するために、4年間一貫して「看護学」を深く学びます。総合大学の強みを生かし、幅広く豊かな教養と国際的視点を『共通教育科目』で養うとともに、豊富な臨床経験と多様なバックグラウンドを持つ教員陣が、看護実践に不可欠な基礎的・専門的知識を教授します。
【特徴2】1年次から地域・世界に目を向け、自身のキャリアを描く
看護職が活躍するフィールド、卒業後の認定資格、大学院への進路など、1年次から地域や世界に目を向け、継続的に将来を考える機会を設けています(「キャリア形成論」「国際医療協力論」「海外研修ゼミナール」など)。
【特徴3】EBP(Evidence-Based Practice)に必要な知識・技術・態度を修得する
看護介入には科学的根拠(evidence)が求められます。しかし、既存の知識を習得するだけでは十分ではありません。現場の課題や言語化されていない「暗黙知」を可視化し、新たな知を創造する『研究実践力』の育成に注力しています。また、患者様やご家族との対話を通じた『ナラティブ力』もEBPには不可欠であると考え、コミュニケーション科目も充実させています。
【特徴4】1年次からの「多職種連携教育」を実践的に経験する
医学科と保健学科が同一キャンパスにある利点を生かし、1年次「基礎セミナー」と4年次「チーム医療演習」にて2学科合同の多職種連携教育を実施しています。活発なディスカッションを通じ、他職種の専門性や価値観を知るだけでなく、真の協働のあり方を体験的に学びます。
【特徴5】充実した実習施設と質の高い臨地指導による実践教育
各学年に臨地実習を組み込んでおり、特に1年次の「早期体験実習」では、医療機関のみならず、地域の人々の生活環境を理解することを目指します。また、大学教員と現場スタッフが相互に連携する「ユニフィケーション(教育・研究・実践の統合)」を推進し、理論と実践が融合した質の高い指導体制を整えています。
※一定の条件を満たした実習施設のスタッフに対して、信大独自の「臨地実習委嘱講師」の称号を付与しています。実習指導の質を高めるための課題を中心に、毎年、すべての実習施設のスタッフと大学教員で協同的に検討を重ねています。
看護学教育のあり方が問われる今、本専攻は国立大学としての伝統を継承しつつ、時代に即した新たな看護学教育を追求して参ります。
4年間の学びを通じて、豊かな教養と高度な専門性、多職種と協働できる柔軟な視点、そして何より「一人の人生に深く寄り添える」真のプロフェッショナルを育成したいと考えています。
信州の豊かな自然に囲まれたこのキャンパスで、次代の看護を共に切り拓いていく、志高い皆さんをお待ちしております。
看護学専攻主任
會田 信子