大学院医学系研究科 修士課程修了生の芳賀彩織さんが第55回日本作業療法学会のポスター部門で優秀賞を受賞しました。

 2021年9月10・11日にオンラインで開催された第55回日本作業療法学会において、大学院医学系研究科保健学専攻 作業療法学領域 修士課程を昨年度卒業した芳賀彩織さん(小林 正義 研究室)がポスター部門で優秀賞を受賞しました。今回は、450件のポスター発表が行われ、5件が受賞しました。

受賞題目

統合失調症患者に対するメタ認知トレーニングの有効性-ランダム化比較試験

発表概要

 近年、統合失調症の中核症状は認知機能障害とされ、認知リハビリテーションの効果が注目されています。メタ認知トレーニング(MCT)の有効性について研究が進められていますが、救急病棟での報告はまだありませんでした。
 今回の研究にて精神科救急病棟においてMCTを実施し、その有効性、さらに再入院率を低下させる可能性について示唆されました。これにより、作業療法プログラムにMCTを取り入れる根拠となり統合失調症のリハビリテーションの促進につながることとなります。

芳賀さんのコメント

 この度は日本作業療法学会において優秀演題賞に選出いただけたこと、大変光栄に思います。今回は2020年度の修士論文でまとめた臨床研究について発表させていただきました。研究、発表ともに勉強不足な面も多くありますが、指導教員の小林先生を始め、多くの先生方の力をお借りしてまとめることが出来ました。本研究を進めていく中でいただいたご助言を是非参考にし、メタ認知トレーニングの有効性、そして今後の精神科作業療法臨床研究の発展に寄与できるよう励んでまいりたいと思います。

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(写真:芳賀 彩織さん)