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教員紹介

松浦朝奈

食料生産システム科学コース

作物学研究室

松浦朝奈准教授

信州の大自然の中で、雑穀の環境ストレス耐性と持続可能な中山間地農業を探る

近年、人間活動によって温暖化や砂漠化が深刻化し、異常気象が農業に多大な影響をもたらしています。中山間地域では、人々を魅了する雄大な自然があり、特産作物の生産など地域の特色を活かした活性化が期待されていますが、平地よりも収量が低く、大規模経営が困難であるため、耕作放棄地が増えています。アワ、キビ、ヒエなどの雑穀は最古の作物の一つで、古くから重要な食料源とされ、土壌乾燥、過湿、塩害などに強いため、異常気象や中山間地域で栽培できる有望な作物であると注目されています。しかしながら、雑穀の作物学研究は少なく、多くの謎が残っています。当研究室では、「乾燥、塩害、湿害など、栽培に困難な状況でも旺盛に生育する雑穀にはどのようなメカニズムがあるのか?」「中山間地域で持続可能な農業を確立するためにはどのような雑穀が最適か?」を明らかにするため、世界各地の雑穀を収集し、環境ストレスに対する適応反応や、鳥獣害や病虫害に強い雑穀の形質を詳しく調べています。