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城田助教がドイツ・フライブルク大学を訪問し研究交流を行いました

IDENTカンバとカエデの混植
IDENTカンバとカエデの混植
IDENT試験地
IDENT試験地
フライブルク大学キャンパス
フライブルク大学キャンパス
講演の様子
講演の様子

令和元年9月23日に城田助教がフライブルク大学(ドイツ)を訪問し、森林環境科学部で講演を行いました。同大学はドイツで5番目に古く、南ドイツのシュバルツバルト南端に位置していることからドイツの森林科学を牽引してきた大学の1つです。また同大学が位置するフライブルクは20数年以上も前から先端的な環境都市として、世界各国から視察団の訪問を受け入れてきました。現在、森林環境科学部では、特に地球温暖化、生態系機能、生物多様性の相互関係を解明するための国際プロジェクトが実施されています。

同学部での講演会では、山岳域、北方林の針葉樹の形に見られる普遍性を、代謝生態学と関連付けて解釈する内容を発表しました。フライブルク大学の参加者からは、形態が異なる針葉樹種の間に統一されたデザインが見出せることが新鮮であると評価を受けました。このほか広葉樹ではどのようになるのか、針葉樹と広葉樹の混交状態ではどうなるかといった質問もいただきました。

これらの質問の背景には、フライブルク大学で実施している生態系操作実験(IDENT)があります。9月24日にはこの試験地を視察させていただきました。きわめて大規模な樹木の混植実験であり、生物多様性と生態系機能の関係性を検証する目的で設置されています。ヨーロッパの針葉樹と広葉樹を単植した場合、混植した場合、アメリカの同属の樹種と混植した場合など多様なパターンがデザインされていました。初期段階では単植区よりも混植区で生態系機能が向上するという結果が得られていますが、その効果の持続性は未知数であり、科学的な探求が必要であるとの説明を受けました。

このように研究面での相互協力が可能であり、相乗効果も期待できることから、連携協定も視野に入れた協議を続ける予定です。

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