企業の方による講義4

活動報告

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企業の方から直接お話を聞くシリーズ4回目は、二期生が昨年の工場研修でお世話になった日本フエルト株式会社の大山芳男代表取締役会長にお越しいただきました。

日本フエルト株式会社は1917年の創業で来年100周年を迎える、製紙用フェルトや各種工業用繊維製品の製造販売を行う大手企業です。昨年の工場研修で見学させていただいた際には、巨大な不織布製造装置や行き届いた品質管理だけでなく、衛生的で整備された工場の環境に驚いた学生も多くいました。また学生の質問にも現場や研究開発部門の方々だけでなく大山会長ご自身も一生懸命回答してくださいました。

大山会長は、信州大学繊維学部(当時の繊維工学科)を卒業した先輩でもあります。大山会長は、『私の体験的「企業・技術・経営」』という題目で講義をしてくださいました。上田で過ごした学生時代から日本フェルトに入社し、技術者からトップの座につくまでのご自身の足取りについて飾ることなく学生に語りかけ、さらには、「紙といっても様々な種類の紙があり、様々なノウハウが詰まっていること」が分かる実験を、学生の目の前でしてくださいました。

入社後の苦い経験やざまざまな体験から、顧客の立場に立って考えるようになったということで、その根底にあるのは「お客様にトラブルのない、品質のよいフェルトを使っていただきたいという一心」で、技術の改良だけでなく、人との出会いの大切さについても教えていただきました。また経営者として2009年に社長になった時には、リーマンショック直後で急激な景気の悪化があり、対応を迫られたとのことでした。経営者としてするべきことは、経営方針を明確にし、社内に行動の方向性を示すことであり、様々な困難に対処するためには、経営および生産性の両面での改革が必要と教えてくださいました。経営者としての覚悟や課題解決に向かう姿勢に、学生たちは自分たちには何が必要なのか、何を学ぶべきなのかを知る機会となったことでしょう。また繊維学部を卒業された先輩が会社のトップとして活躍されることは、何より学生への励みとなります。

また、講義の後には、企業メンターとして学生との面談もご担当くださいました。お忙しい中、未来のリーダーのためにご自身の経験をお話くださっただけでなく、個別の面談にもご協力くださった大山会長に改めて感謝申し上げます。

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