国際交流・留学
第30回国際交流セミナー(松医会、信州大学小児科同窓会 共催)の開催について
2024年10月11日 お知らせ
教員・研究者・大学院生・医学部生 各位
津田 武先生(信30)は信州大学医学部を卒業後、5年間の小児科学教室での研修後に渡米されました。フィラデルフィア小児病院での小児科・小児循環器科の研修を修了し、トーマス・ジェファーソン大学で基礎研究に従事した後、現在 Nemours Children's Hospital の小児循環器の教授としてご活躍されております。一時帰国中のお忙しい中、信州に来てくださり、母校の後輩に向けてご講演頂けることになりました。海外への留学や医療を目指している学生さん、特に米国で働きたいと考えている学生さんに、的確なアドバイスを頂けることと思います。また松医会のご支援により、講演会後に病院5階 ソレイユにて先生の懇親会を設けております。米国で医師、教育者として活躍している先輩のお話をお聞きする、大変貴重な機会です。多くの皆様のご来場をお待ちしております。
記
【日時】 令和6年10月21日(月) 17:00~18:00
【会場】 講義棟 第一講義室 / ZOOM 配信も行います。
【講演】 新しい時代における海外臨床研修・留学の意義
Takeshi Tsuda, MD, FAAP, FACC
Attending Pediatric Cardiologist
Nemours Cardiac Center, Nemours Children's Hospital Delaware
Professor of Pediatrics
Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University
1600 Rockland Rd, Wilmington, DE, USA
【要旨】
私たちが住む現代社会は、激動する「時代」の要請に応えるべく、著しい変容と進化が求められている。医学・医療の世界もその例外ではない。情報革命による夥しい情報の自由化と共有、人工頭脳 AIを含めた目まぐるしい生命科学・技術の進歩、そして多様なる価値観の共存と許容などにより「時代」は大きく変化したし、これからも更に進化し続けるであろう。このため、最新治療のみならず、「健康」や「疾病」の基本的概念、診断学さえも根本から変わろうとしている。こういった時代のダイナミックな変動は、米国での医療現場では新しい時代の鼓動として日々肌で感じられるものである。この現象は、一見大きな混乱にも見えるが、同時に医学史上において新しい規準 Paradigm が創造される非常に貴重な機会 Opportunity であるとも言える。今こそ人類の叡智が問われている。若い人たちは、この今という時代の持つ特別な重要さ・意義に気づいて欲しい。新しい時代に求められる医師像とは具体的にどのようなものなのか、また今後若い人たちをどのように時代の要請に適うよう養成していくのかは、大学医学部や医療教育機関(そして大人たち)に求められている極めて重要な命題と言えよう。このような背景で、海外臨床研修・留学は、いったい何をもたらしてくれるのだろうか?私の過去35年の米国での経験から、将来の医学界を担う若い人達へのアドバイスと激励の言葉を送りたい。
【ZOOM リンク】
10月11日配信の医学部オールメールにてご案内しておりますので、ご確認ください。
【主催・お問い合わせ】
医学部 国際医学研究推進学 国際交流推進室 教授 田中 直樹
naopi@shinshu-u.ac.jp