【研究案内】「進行期乳房外パジェット病に対する全身薬物療法の効果に関する多施設共同後向き研究」について

2022年12月06日

信州大学医学部附属病院 皮膚科に過去に通院・入院された患者様またはご家族の方へ

既存試料・情報を用いる研究についての情報公開

本学では、医学系研究に協力して下さる方々(以下研究対象者)の利益と安全を守り、安心して研究に参加していただくように心がけております。こちらに記載されている研究については、研究・診療等により収集・保存された既存試料・情報を用いる研究で、直接研究対象者からインフォームド・コンセントを取得することが困難であるため、情報公開をさせていただいております。

 こちらの文書は研究対象者の皆様に、情報公開をするとともに、可能な限り研究参加を拒否または同意撤回の機会を保障する為のものになります。

なお、研究参加を拒否または同意撤回されても一切の不利益はないことを明記させていただきます。

受付番号

(倫理)第 2601 号

研究課題

進行期乳房外パジェット病に対する全身薬物療法の効果に関する多施設共同後向き研究

本研究の実施体制

【研究代表機関および研究責任者】

熊本大学病院皮膚科     教授     福島 聡(研究の統括、データ解析、個人情報の管理)

【研究代表機関の研究担当者】

熊本大学病院皮膚科     講師    青井 淳(患者情報の収集)

熊本大学病院総合臨床研究部 特任講師  宮下 梓(データ集計、データ解析)

熊本大学病院皮膚科     特任准教授 牧野 雄成(患者情報の収集)

熊本大学病院皮膚科     助教    梶原 一亨(患者情報の収集)

熊本大学病院総合臨床研究部 特任助教  森永 潤(統計解析計画、データ解析)

【共同研究機関および研究責任者】

鹿児島医療センター皮膚腫瘍科・皮膚科      部長  松下茂人(患者情報の提供、研究計画に関する助言)

自治医科大学皮膚科               准教授 前川武雄(患者情報の提供)

愛媛大学医学部附属病院皮膚科          教授  藤澤康弘(患者情報の提供)

筑波大学附属病院皮膚科             助教  石月翔一郎(患者情報の提供)

埼玉医大国際医療センター皮膚科・皮膚腫瘍科   教授  中村泰大(患者情報の提供)

がん研有明病院皮膚腫瘍科       部長  吉野公二(患者情報の提供)

千葉大学大学院医学研究院皮膚科学皮膚科     講師  猪爪隆史(患者情報の提供)

信州大学医学部皮膚科              准教授 木庭幸子(患者情報の提供)

名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科 准教授 加藤裕史(患者情報の提供)

京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科     講師  浅井 純(患者情報の提供)

近畿大学医学部皮膚科学教室           教授  大塚篤司(研究計画に関する助言)

鹿児島大学病院皮膚科              診療准教授 藤井一恭(患者情報の提供)

国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科     科長 山崎直也(患者情報の提供)

和歌山県立医科大学皮膚科            准教授 山本有紀(患者情報の提供)

東北大学大学院医学系研究科・医学部皮膚科    講師 藤村卓(患者情報の提供)

産業医科大学病院皮膚科             准教授 岡田悦子(患者情報の提供)

本研究の目的及び意義

本研究は、本邦における、リンパ節や臓器に転移があり手術療法の対象とならない(「進行期」とよびます)乳房外パジェット病についての調査研究を行い、患者背景や治療などの現状を把握し、今後、進行期乳房外パジェット病の患者様に有効かつ安全な治療法を届けるための前向き臨床研究を計画する際の、有用な情報とさせていただくことを目的としています。

乳房外パジェット病は、国内外においても非常に少ない皮膚がん(「希少がん」とよびます)です。病変が皮膚にとどまる場合などの早期の患者様は、手術で治癒が期待できますが、進行期の患者様は手術の適応とならないため、個々の状態に合わせた全身薬物療法や症状緩和治療が行われているのが現状です。しかし、希少がんであることから、全身薬物療法の種類や効果、安全性などについての十分な疫学的データが不足しているため、より多くの患者様のデータを集積しまとめる必要があります。より多くの患者様にご協力をお願いするために、多施設で協力し研究を行うこととなりました。本研究において、進行期の乳房外パジェット病の患者様に実際に行われている治療およびその効果や安全性などを調査しその結果を検討することは、今後の日常診療の一助となるだけでなく、将来的には乳房外パジェット病に対する前向き臨床研究を通して患者様に有効かつ安全な治療法を届けるための、有用な情報となると考えられます。

研究の方法

2011年11月1日から2022年4月30日までの約10年間に各研究機関で進行期乳房外パジェット病の診断・治療を受けた患者様を対象として、年齢、性別、病気の状況(部位、リンパ節・臓器転移の有無、採血結果など)、治療の種類、治療開始日、治療期間、治療効果、副作用の種類・程度、生存期間、最終観察日、転帰などに関するカルテ情報を調査します。

研究期間

研究期間:研究代表機関の長の承認日から2025年3月31日

各研究機関におけるデータ収集期間:各研究機関の長の承認日から2023年2月29日

試料・情報の取得期間

2011年11月1日から2022年4月30日

研究に利用する試料・情報

診療を通して得られたカルテ情報のうち、年齢、性別、病気の状況(部位、リンパ節・臓器転移の有無、採血結果など)、治療の種類、治療開始日、治療期間、治療効果、副作用の種類・程度、生存期間、最終観察日、転帰などに関するカルテ情報を使用し、調査票を作成します。調査票作成に際しては、患者様のお名前や生年月日、病院の患者番号などの個人を特定する情報を削除し、個人を特定できないような無関係な番号をつけます(「匿名化」とよびます)。

個人情報の取扱い

本研究で得られた個人情報は、匿名化し、外部に洩れることのないように厳重に管理します。各研究機関において匿名化のために作成した患者番号対応表は、各研究機関内において研究責任者の管理の下に各機関の個人情報管理規定などに基づき厳重に保管します。患者番号対応表は外部に送付することはありませんので、外部の者が患者様個人を特定することはできません。匿名化された本研究の情報は、調査票として研究代表機関の熊本大学病院皮膚科へ送付しますが、データを集めて解析する熊本大学病院皮膚科の研究責任者の管理の下に、施錠可能な保管庫などで厳重に保管します。情報の保管は研究終了日又は研究成果の最終公表日から10年のいずれか遅い日までの期間とし、保管期間の終了後は、電子データは完全消去いたします。

本研究の研究結果は学会発表、論文公表の形で一般に公開されることがありますが、公開される情報には患者様個人を特定する情報は含まれることはありません。

研究成果に関する情報の開示・報告・閲覧の方法

本研究にご参加いただいた患者様が、研究成果についてお知りになりたい場合には、他の患者様の個人情報や知的財産の保護に支障のない範囲内で、研究に関連する資料を閲覧いただくことが可能です。本研究に関する問い合わせ先へご遠慮なくお申し出ください。

利益相反について

本研究は、日本医療研究開発機構事業(臨床研究・治験推進研究事業に申請中)の資金を得て行われる予定ですが、この研究は費用の出資者とは無関係に公正に行われます。この研究の利害関係の公正性については、熊本大学大学院生命科学研究部等医学系研究利益相反委員会の承認を得ております。

今後も、当該研究経過を熊本大学大学院生命科学研究部長へ報告すること等により、利害関係の公正性を保ちます。

本研究参加へのお断りの申し出について

本研究へご協力いただけない場合には、原則として研究結果の公表前であれば、理由の有無にかかわらず本研究参加をお断りいただくことができます。本研究への協力を望まれない場合や研究に関するお問い合わせなどがある場合は、本研究に関する問い合わせ先へご遠慮なくお申し出ください。なお、本研究の参加をお断りになった場合でも、患者様が不利益をうけることは一切なく、通常どおり、患者様にもっとも良いと考えられる検査や治療を行います。

本研究に関する問い合わせ

研究実施機関:信州大学医学部皮膚科

木庭 幸子(皮膚科・准教授)

0263-37-2647(皮膚科医局直通)

研究代表機関:熊本大学病院皮膚科

福島 聡

096-373-7062(24時間対応可能)

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