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工学部環境委員会第26回 市民公開講座開催

2021年11月26日(金) [活動報告]


講師、講演の様子


講演の様子(会場)

 2021年10月28日(木)に「カーボンニュートラル社会が必要とする炭素の流れとは」というタイトルで 東京工業大学 科学技術創生研究院 ゼロカーボンエネルギー研究所 副所長の加藤之貴教授にご講演いただきました。

 昨年の同講座は、新型コロナウイルス感染症対策のためオンラインで実施しており、今年こそは対面で実施したいという思いで準備しました。幸い講演会の直前に感染症の状況が好転し、AICS 2階セミナースペースに講師の加藤先生をお招きして、一部対面で実施することができました。とはいえ、人数制限を全くしないというわけにはいかず、会場での聴講は学内教職員に限定し、一般市民の方と学生の皆さんにはオンラインでの参加をお願いすることになってしまったのは残念でした。来年こそは、完全対面で実施できることを祈っています。

 講演では、今まさにタイムリーなカーボンニュートラルをキーワードに、世界的なエネルギー利用の現状と展望についてわかりやすくご説明いただきました。ゼロカーボンを目指すという観点から、能動的炭素循環システム(ACRES:Active Carbon Recycling Energy System)をご紹介いただいた他、自然エネルギー・水素エネルギー・原子力のそれぞれの長所・短所についても整理して説明していただきました。

 一般・学生・教職員合せて130名程度の参加があり、講演後の質疑でもたくさんの質問があり非常に活気がありました。参加した学生からは、「炭素を循環させてCO2を資源化するというのは、私にとっては想像したことのない方法で驚きだった。」「技術力のある日本にしかできないことを日本にいて技術を学んでいる私達が担う時代になりつつある事を忘れてはいけないと思った。」などの感想が書かれており、学習意欲を高める意味でもよい刺激をいただいたと感じました。

 無事にこの講座を開催できたのは、準備・運営にご尽力いただいた皆様のおかげです。この場を借りて深く感謝申し上げます。

(工学部環境委員会環境教育部会長 浅岡龍徳)