ものづくり・ことづくり演習I@BOKU、オーストリア

活動報告

M1の学生9名は、5月16日から25日までの日程で、リーディングプログラム必修科目「ものづくり・ことづくり演習1」の合同合宿を行うために、信州大学の協定校であるウィーン天然資源大学(以下BOKU)を訪問しました。

BOKUでは、両大学の学生が英語でプレゼンテーションをしました。BOKUの学生は個人で発表を行い、本プログラムの学生は、3人ずつ3テーマに分かれてのグループ発表と個人発表とを行いました。
グループでのプレゼンは"Sushi - from a Japanese tradition to an international fashion food"(黒澤真美、ファン・デュイ・ナム、湊遥香)、"Green tea - types and traditions"(倉沢進太郎、張佳平、永石智貴)、"From baby to PhD - the education system in Japan"(ハナ・ナウマ、リナ・アフィアニ・レビア、大山惇郎)の3テーマで、各チームとも趣向を凝らして興味を引く発表になりました。

Sushi-Teamによると、元来保存食であった寿司が、保存には全く向かない現在の形態になったのは、江戸時代からであるとの発表でした。
Ocha-Teamの発表では、茶道の実演あり、抹茶チョコレートの配布あり、日本文化を実際に体験することができるプレゼンを行いました。
Education-Teamは、面白可笑しくといった要素を前面に押し出せるテーマではないのですが、冒頭部分では聴衆の笑いを誘うことに成功、ユーモアを交えながら、日本の教育制度について説明しました。
別の日に行われた個人の研究発表の時には、チーム発表の経験を生かし、それぞれが真剣に発表に取り組みました。質疑応答での課題など、今後何が自分に必要なことなのか、何を努力しないといけないのかを、学べることができた貴重な時間となりました。
それからもうひとつ。
BOKUの学生たちは、誰かのプレゼンが終わると、手をグーにして机を叩くのです。つまりは、プレゼンが終わる度、ドアをノックする時より幾分短い間隔でゴツゴツゴツと部屋中に響き渡ります。てっきり、発表がつまらなかった!というブーイングなのだと思っていたら、それは拍手の代わりだったということに気付き、異文化を体験した瞬間でした。リーディング二期生同士はもちろん、現地の学生たちと交流し、新しい友情関係を築いたことは、学生たちにとって大きな財産となったことでしょう。今回初めて海外に行ったという学生もいて、今後の自身の課題発見の助けとなる経験ができたはずです。

また、今回のオーストリア訪問の目的のひとつに、サステナビリティを実践する企業を訪問するということがありました。再生燃料を利用した自社発電で電力をまかなうサッピ社と、モダールやテンセルなどの再生セルロース繊維で知られるレンチング社の二社を訪問し、自分たちの研究も、サステナビリティということが重要になると学生たちは感じたようです。

----------後記
初めてのウィーンの朝。歌うような鳥の鳴き声にも、ここが音楽の都だということを感じた。
BOKUの優秀な学生Noraの案内で乗った2階建てBusのオープンデッキは開放感が抜群。Busから眺めるViennaの町並みは、どこを見回しても歴史を感じる建物が多く、もう町全体が美術館&博物館状態。こういう環境に身を置くと人間は贅沢になって、特別な景色が普通に見えてくる。たぶん近代的なビル街の中に突然現れる歴史的建造物のほうが日本人にはありがたいのだろう。京都みたいに。

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