第3回工場研修(愛知県) 3/3

活動報告

4.株式会社ソトー

第2日目は、早朝から大正12年創業の染色整理加工業界大手の株式会社ソトーを訪問いたしました。

織機で織り上がったばかりの織物は、紡績油や汚れが付着しており、そのままでは衣料素材に用いる事は出来ません。「染色加工」とは、こうした汚れを落として、染色したり、織物の表面を整えたり、起毛させたりして、ゴワゴワした手触りの原反を顧客が求めるイメージ通りの衣料素材へ仕上げていく工程のことです。

工場見学に先立って、「企業方針」「品質管理」「設備」についての説明を受けました。この説明から、株式会社ソトーは「人の感性とテクノロジーの融合」にて自社にしかできないものづくりを行なっている企業であると感じました。

工場では、一連の染色整理に関係する様々な工程を生産順に見学をさせて頂きました。物理処理・化学処理・流動管理システム等多種多様な技術の融合が工場内の各所で観察され、会社の技術力の高さに驚かされました。さらに入荷から最終検反までの全ての工程で複雑な機器を操る従業員の匠技術やものづくりに挑戦を続ける姿勢に心を打たれました。

5.トヨタ産業技術記念館

第2日目の午後、トヨタ産業技術記念館の繊維機械館で、繊維の歴史や、綿から糸へ、糸から布を製造する工程や機械を見学し、今回の工場研修のまとめをしました。

今回の2日間に亘る工場研修では、製造現場で繊維が布になり、加工されるまでの工程を学びました。しかし、私たちの日常の衣服や、住居・車等のファブリックなどの製品になるには、まだその先に長い工程があります。研修では、原料から製品に至る工程の一部分を見学したに過ぎませんが、多くの人の手・匠の技・他分野と融合された技術・様々な独創的設備に感銘を受けました。また訪問先の4社全てに、他ではまねのできない独自のものづくりに対するこだわりや姿勢が感じられました。この研修を通じて、激しい国際競争の中で、確かな技術に裏打ちされた品質のよいものにこだわる、日本のものづくりが見直されている理由がわかった気がします。

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