後援会

後援会からのお知らせ

ごあいさつ

人文学部生の諸君へ

 

現代は私の学生時代に比べると、はるかに好機が少ない社会になっている気がします。

真の職業や労働の意味とはかけ離れた株の売買などに多くの人が興じ、さらにAI化、ロボット化により、将来多くの職業が失われるであろうとまで言われています。

このような状況の中、諸君は何をしたら良いのか、どう行動したら良いのだろうか。

私の自責の念も含め、私が経験してきた中から諸君の行動の参考になればと思い、具体的な行動指針について挙げていきたいと思います。人それぞれ得手不得手がありますから、下記に挙げるもの全てを実現しなければならないとは言いません。文中にもありますが、出来ることから実行してみてはどうでしょうか。

・やってみないとわからない

人の言うことを鵜呑みにしない。(例えばインターネットに書かれていることは、必ずしも真実ではない)自分自身で実行してみよう。意外な結果が出る時があります。

・あきらめないで出来ることからやってみよう

一度に全てを完了させようとしても、よほどの力量がなければ難しい。外堀から埋め、もう一度元の位置に戻って考えてみよう。新たな解決策が見つかるかもしれない。

・ユーモアのセンスを持とう

険悪な状態をも切り抜けることができる。難しい状況下でも、状況に応じた少し笑えるような対応をしてみよう。笑いの得意な人は「できる人」が多い。

・メモする習慣をつけよう

これは将来、仕事の場面でも大切ですから、日常的に日記のようなノートを持ち、必要な事は記録する習慣を身につけてください。年末に書店で販売している年度ごとのノートがお勧めです。

・苦手な場面へは一番先に行ってみよう

人より先に現場に到着してみよう。この手法、結構良いです。

・国語である日本語の語彙力を高めよう。

特に人文学部生の諸君は、文書による表現力を上げよう。社会に出ると、この点をチェックされる可能性が高い。私の経験では英語の文面のしっかりした人は日本語の文面(表現)もしっかりしている。

・語数を増やそう

手持ちの言葉の数を増やし、意味を理解した上で使いこなせるようにしよう。

昔の人が良く「本を読め」と言いましたが、さまざまな文書に接することにより、言葉の言い回しや使い方が見えてきます。表現力の乏しさから無用な行き違いが発生しないよう、相手に誤解を与えることなく説得力のある持論を展開できるように表現の方法を身につけよう。

・数字で表現できるようにしよう

文章を書く時、意識して数字を入れよう。文が締まり説得力のある文章になる。

ただし、ごまかしが効かないので厳しいです。

・外国へ行ってみよう

観光でも良い、留学でも良い、学生時代の時間の比較的取りやすい期間に海外へ出かけてみよう。そして、現地の人の利用しているところへ行ってみよう。私はスーパーマーケットや市場が好きで、必ず入ってみます。諸君も日本との違いに気がつくはずです。日本と海外の価値観の違いを感じてほしい。短期間でも必ずプラスの経験となります。

・外国語とコンピュータは得意になろう

この言葉、言われ始めてから30年以上が経過しようとしていますが今も変わりません。将来この2つは、絶対に必要なスキルとして君を助けます。

・法律(規格などを含む)を学ぼう

社内の仕事で法律や規格基準などの仕事が増えています。人文出身者ならではの仕事となる場合が多いです。現場のスキルと結合させると、なくてはならない人材となる。AI化、ロボット化が進み、人がいなくなる社会においても絶対的に必要な人材となります。

・二刀流になろう

いろいろなものに関心を持ち、複数の得意分野を持とう。2つ以上の得意なスキル(山)を持つと、その間(谷)が埋まる。つまり、今まで見えなかったものが複数のピークを持つことにより見えてくる。他者から見るとこれが、とても強い複合スキルとして見えてくる。

・学校へ行かなければ取得できない資格を取っておこう

学校(専門の学部、学科)へ行かないと取得できない資格は、競争相手が限定されます。

・子供たちに勉強を教えてみよう

他人にわかりやすい説明をしようとしている自分がいることに気がつくはずです。この手法、将来役に立つ場面が必ずあります。

・若いころの苦労は買ってでもしてみよう

年を取ってからこの時の経験が役に立つ。将来、人の上に立つ立場になった時、部下や後輩に対して説得力のある話ができるようになります。若い頃に現場での経験を積みましょう。現場を知る者の言葉には説得力があります。

・20代の内に人生の大半のスキルを身につけよう

この年齢内に身につけないと、身につかないのも事実です。

・仕事を覚えた20代後半にチャンスも来るし危機も来る

一通りのスキルを身につけるのが20代後半です。ここで新天地を目指せる転職の機会が巡ってくるでしょう。しかしここで、全てのことを悟ったかのように錯覚し、周囲と衝突する場面もありがちです。ここをどう乗り切るかで次の場面が違ってきます。

・詩の一編でも覚えよう

人文出身者の証として好きな詩の一編を覚えよう。心に残る一編、うんちくが言えるようにしよう。諸君の人としての評価が上がるし求心力も上がる。

ここぞという時、その詩を披露しよう。

・行き詰ったら郊外へ出てみよう

私の住んでいる所は安曇野と呼ばれる田舎で、松本の北隣にあります。

子供の頃はよく小川で釣りを楽しんだものです。釣れる魚はパーマークのある渓流魚で、川は山葵田から流れ出る浅く透明度の高い小川です。野芝の川辺に寝ころび目を閉じると、遠くから小鳥の声や風にそよぐ木立の音が聞こえて来ます。これがとても心地よいのです。諸君は「早春賦」という曲を聴いたことがあるでしょうか。安曇野の春を歌った曲です。シーズン的にはこの詩の頃より少し後の5月~6月頃が良いです。諸君も機会があれば出かけてみてはどうでしょうか。

人文学部後援会会長

長崎 正晃

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