環境・安全衛生部門について(部門長:産業医)
安全衛生の方針・目標・計画と評価
学内の実態を反映させ、活動の方針・目標・計画を作成し、定期的に評価、見直しを行います。その中で、労働安全衛生マネージメントの導入を図ります。
基本理念
本学の教職員・学生の安全と心身の健康を守り、快適で健全な就業・修学環境を確保するため、積極的かつ継続的に安全衛生活動と健康づくりに取り組みます。
また、安全衛生に対する意識と環境マインドを併せもつ人材を育成し、地域社会及び国際社会に貢献することを目指します。
基本方針
- 教職員・学生のための健康維持・増進活動を積極的に支援します。
- 教職員・学生の健康安全を守り、良好に保持するため、教育研究環境の継続的な改善に努めます。
- 法令を遵守し、高い倫理観をもって、安全衛生活動を推進します。
- 豊かな環境マインドを醸成しつつ、安全衛生意識の向上に努めます。
安全衛生活動の年間計画
全キャンパスの年間活動案について、信州大学安全衛生委員会に提示、これをもとにして各キャンパスでも年間計画が策定されています。
学内の実態調査と情報の更新
学内の実態調査及び把握を行うことで実態に見合った活動を計画します。実態調査は定期的に行い、更新します。
学内の実態については、日常の診療、健康相談、労働衛生相談、労働災害報告、過重労働面談、職場巡視結果等から、知ることができます。これらの実態把握から見られる傾向をもとに、組織または個人への安全面や衛生面に関する対応を行っています。組織的な対応が必要な場合は、安全衛生委員会、学生委員会及び学生相談部会を通じて周知を行っています。
安全衛生管理体制の構築
管理体制の構築と再点検、産業保健スタッフの養成、研究室単位の自主管理体制の支援を行います。
産業医と衛生管理者の養成
産業医は、職員が健康に就労できるような支援を行います。主な業務内容は、健康診断及び面接指導等の実施及びその結果に基づく職員の健康を保持するための措置、作業環境の維持管理、作業管理や職員の健康管理、健康教育・衛生教育、健康相談、職場巡視などです。
衛生管理者は、職員の健康障害を防止するための作業環境の衛生上の調査、作業条件、施設等の衛生上の改善、労働衛生保護具・救急用具等の点検、健康に異常のある者の発見及び処置、衛生教育、健康相談、職場巡視、労働災害を防止するために必要な衛生に関する技術的な措置・管理を行います。
法定の週1回の職場巡視に対応するため、法人化後衛生管理者を養成し、現在は年1回衛生管理者・安全管理者に対する研修を実施しています。
産業医会議の開催
本学の8事業場の嘱託産業医と当センターの医師が集まり、意見交換、情報共有を行います。
各事業場産業医・安全管理者・衛生管理者(学内限定)作業環境管理と作業管理
作業環境中の危険有害要因を取り除いて、適正な作業環境を確保し、安全衛生面において適切な作業が行えるようにします。
職場巡視
衛生管理者・産業医・安全管理者による職場巡視を定期的に実施しています。巡視結果は安全衛生委員会にて報告され、職場環境の状況が周知されると共に職場環境の改善につながります。
作業環境測定
作業環境測定は、労働安全衛生法施行令第21条に基づき、各事業場においてその職場環境にある危険有害要因に沿って実施し、結果に基づいた対策を検討します。主に電離放射線、有機溶剤、特化物について、作業環境測定が行われています。
作業管理
研究室単位等の危険有害要因を把握し、実態に即した効果的な職場巡視を計画・実施し、安全衛生面において適切な作業が行えるようにします。
また、自主的管理が促進するようチェックリストの作成と運用を行い、ヒヤリハットに関する情報を収集しています。
薬品管理(IASO)システム(学内限定)
▽ 申請用紙ダウンロード(2024.3.15更新) ▽
局所排気装置
局所排気装置の届出と点検についてキャンパス(就業)環境についての意見・要望等
安全で快適なキャンパス(就業)環境にするための要望・意見等について化学物質リスクアセスメントの実施
厚生労働省において、新たな化学物質規制の導入のため労働安全衛生規則等の一部が改正され、令和6年4月1日に全面的に施行されます。これに関して一般社団法人国立大学協会から「大学の自律的化学物質管理ガイドライン」が公表されました。
本学においては、このガイドラインに基づき、以下の取組を実施し適正な化学物質管理に努めます。今後、リスクアセスメント活動を継続して化学物質による健康障害を予防し、必要時にはその方法を改善していく予定です。
安全衛生対策における健康管理
過重労働関係(学内限定)
<専門業務型裁量労働制適用者の勤務状況把握>
専門業務型裁量労働制適用者の働き方に関するガイドライン(平成30年12月10日学長裁定)に基づき、対象者は「勤務時間記録書」を所属部局の勤務時間管理員に毎月提出します。総合健康安全センターは、提出された「勤務時間記録書」の写しを活用して、勤務状況を把握します。
なお、勤務期間記録書の作成・様式等についてご不明な点がある場合には、所属部局の庶務担当または総務部人事課人材育成・服務グループへお問い合わせください。
※毎年3月に次年度用の様式に更新します。学内限定のため、本学の業務アカウント(@shinshu-u 又は @gm)にログインしてダウンロードください。
職場復帰支援プログラム
1ヵ月以上病気休業した後に復職する場合には職場復帰支援プログラムを利用して、円滑な職場復帰の支援を行っています。
職場復帰支援プログラム(学内限定)ストレスチェック制度
「信州大学ストレスチェック実施計画」に基づき、毎年ストレスチェックを実施しています。集団分析結果を産業医間で共有し、職場での業務改善に活かす活動を行っています。
ストレスチェック実施計画(学内限定)喫煙対策
信州大学は平成28年4月より敷地内全面禁煙となりました。構内の禁煙は順守されており、逸脱した喫煙行為は認めていません。
いずれのキャンパスでも敷地内の禁煙はほぼ達成されつつありますが、キャンパス周囲のポイ捨てが散見され、その対策が現在の課題となっています。
安全衛生委員会及び学生委員会
実態を確実に把握し、両委員会を通じて活動内容の審議を行います。
総合健康安全センターは、信州大学安全衛生委員会、松本キャンパス事業場安全衛生委員会の報告・審議事項の提案を行います。総合健康安全センター事務室は、安全衛生委員会における事務局として、報告・審議事項のとりまとめを行っているほか、全学的な対応が必要な事項については、各キャンパスの安全衛生担当窓口へ指示、連絡等を行います。
毎月開催される学生委員会にセンター長、総合健康安全センター事務室長が出席し、学生の健康管理、メンタルヘルス、留年・休学・退学実態調査結果への対応など審議・報告を行っています。
緊急事態への対応
学内の各種災害に備えるとともに、事態への対応を行います。
教職員及び学生による防災実務の習得、災害時の情報収集・伝達の迅速化および防災意識の高揚を図るための防災訓練が行われる際に、総合健康安全センターとしては、防災訓練、災害対策組織設置訓練に参加するとともに、災害において傷病者が発生したと想定し、救助実務訓練を行います。
また、緊急事態への対応の一つとして、学生・教職員の学内でのケガや事故、感染症への対応があります。修学環境や就業環境に原因があると考えられるケガや事故の場合には、現地の視察等を行い、対応を検討します。
環境活動との連携
本学は、信州大学環境方針を掲げ、「環境マインドを持つ人材の養成」を行っています。EMS事務局を中心に、内部監査員による内部監査が実施され、全学的に環境活動が展開されています。
一方、安全衛生活動においても、職場環境について衛生管理者及び産業医等が巡視を通じてチェックを行い、改善が行われています。環境活動としての内部監査、安全衛生活動としての職場巡視は双方重なり合う部分もあり、整合性を取り、連携する必要があります。こうした中で、安全衛生の基本方針にある通り、豊かな環境マインドを醸成しつつ、安全衛生意識の向上に努めています。