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LEDの特性を活用する生物の光応答メカニズムの解明と 応用技術の開発

生物・食料科学専攻  食品科学講座

09年11月11日

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ソバスプラウトの赤色LED栽培

生物・食料科学専攻 食料科学講座の小嶋教授らのグループは、LEDの特性を利用して植物や菌類の光応答メカニズムを解明し施設園芸への応用を進めている。日本の従来型農業経営は、オゾン層の破壊に起因する有害な紫外線量の増加や地球の温暖化等による露地栽培作物の生育環境変化や異常気象の襲来、食の安全性の確立、安価な外国産輸入農産物との価格競争、加えて農業従事者の高齢化や後継者不足により、極めて深刻な状況におかれている。
今や日本の食糧自給率は、先進諸国の中では最も低く、40%を割り込む事態に達している。


このような状況のなかで、「施設内の環境を高度に制御して作物を周年生産するシステム」である植物工場が、日本における未来型農業経営の一形態として注目されている。

小嶋教授らのグループは、平成15年から従来型光源にはない特性を有する発光ダイオードを活用して、植物や菌類の光応答メカニズムを解明し、その応用技術開発を目指す研究に取り組んでいる。特に農産物生産の視点から、「ソバスプラウトの生長・形態形成や含有栄養成分量に及ぼす光の作用機構の解明とその応用」と、「キノコの新規栽培技術に繋がる光応答遺伝子の発見と光利用技術の開発」が進められている。

 

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青色光で栽培したソバスプラウト

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ヒラタケの瓶栽培