教員紹介

前田 豊

まえだ ゆたか

前田 豊

文化情報論・社会学 准教授

研究分野 階層意識論、数理社会学,計量社会学

現在の研究テーマ

1.階層意識論

人々の意識や態度の形成過程について,所得などの経済的資源や学歴,職業などの社会的資源と関連づけて考えています.具体的には,資源の分配状況を前提とし,資源から意識,態度に至るプロセスに介在している認知的な側面を分析の中心に据えて,量的社会調査データの統計的な解析,および数理モデルによる数理的解析からアプローチしています.現在進めている主なテーマとしては,社会における自己の主観的地位評価と他者比較との関連,日本の人的資源管理と外国人留学生の日本での定着志向との関連,ポジティブアクションによる資源分配と公平感・はく奪感との関連などがあります.

2.量的アプローチの拡張

社会学では,量的社会調査データを用いる量的アプローチと,質的社会調査データに基づく質的アプローチの2つの方法が(大別して)あります.この2つのアプローチ方法を,とりわけ量的アプローチ方法の拡張から,無理なく接合する方法論についても研究しています.

研究から広がる未来と将来の進路

社会学では,私たちが日々生活している「社会」を対象化し,理論・経験的に定式化・分析する方法論を学びます.こうした学問的な営みは,今後皆さんがどのような進路を歩もうとも,眼前に広がる「社会」をその立場に拘泥せずに相対的に見通す視座を提供し,多様な価値観がひしめく複雑化した今日の社会を生きる上で欠かすことができない柔軟な思考を涵養します.

主要学術研究業績

1.前田豊・鎌田拓馬.2019.「Synthetic Control Method を用いた個別事例の因果効果の識別」『理論と方法』34(1):78-96.
2.前田豊・金太宇.2019.「中国における廃品回収業への参入条件」『関西学院大学社会学部紀要』131:129-137.
3.前田豊.2014.「比較対象選択と所得イメージ」『理論と方法』29(1):37-57.
4.Yutaka Maeda and Atsushi Ishida. 2013.”Income Comparison as a Determining Mechanism of Class Identification: A Quantitative and Simulation Study Using Japanese Survey Data.”International Journal of Japanese Sociology 22(1):143-159

所属学会と学会での活動

日本社会学会,数理社会学会,関西社会学会

経歴

2012年3月関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程修了(社会学博士).東北大学大学院文学研究科研究支援者,立教大学社会情報教育研究センター学術調査員・助教D,関西学院大学社会学部任期制教員C・Bを経て,2020年2月より現職.

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