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授業の紹介
2025/04/16
信州大学×JR東日本長野支社 令和6年度「価値創造実践ゼミ 事業報告提案会」を開催
信州大学では東日本旅客鉄道株式会社長野支社(以下、JR東日本長野支社)と共同で、観光人材の育成を目指し「価値創造実践ゼミ」を開講しています。同ゼミは1年次向けの後期共通教育科目として実施され、今年度で5年目を迎えました。2月18日、JR東日本本社、松本駅職員のみなさまをお招きし、信毎メディアガーデンにて「事業提案報告会」を開催しましたので報告いたします。
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(写真:報告会終了後の参加者全員で撮影)
本授業は、問題解決能力や新たな価値創造の経験値を獲得することを目指しています。受講生は7チームに分かれ、JRならではの資源を活用した事業の提案に取り組みました。
実際に現場でフィールドワークを行い、地域社会の課題を見つけ、資源を利活用して何ができるのか、どんな新たな価値が提供できるのか、チームで検討を重ねました。検討にあたっては、半年間、JR東日本長野支社のみなさまに伴走いただき、リサーチや実証実験を行い、さらなるアイデアの発展を目指しました。
事業報告提案会では、各チームでJRの資源を活用した魅力的なアイデアが提案されました。各チーム様々な課題に直面しましたが、その壁を乗り越え、新たな資源の活用方法について、生き生きとした発表を行いました。
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本報告会では、JR東日本長野支社・大学関係者等が選定するアワードも実施されました。
「JR賞」には、松本駅を起点に観光地をマスとして設定し、リアル版すごろくを実施することで、ゲーム感覚で市内を周遊できるという新たな観光のかたちを提案した「ぐーるぐる」チームが選ばれました。また、白馬に訪れた外国人観光客をターゲットに、松本市の店舗の紹介や割引券のついたおみくじを設置することで、松本市へ観光客を流動させる仕掛けづくりを提案した「松本の冬は寒い」チームが「信大賞」に選ばれました。
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チームのテーマ一覧とアワードの結果は下記の通りです。
〇チームのテーマとアワード結果
①ぐーるぐる:リアルすごろく巡り【JR賞】
②浅間温泉:1分でプチ旅行 浅間温泉編
③エキトマ広め隊 店舗班:エキトマ×カエルパ エキトマでお得に買い物しよう
④マップ de エキトマ広め隊:マップ de エキトマ広め隊
⑤つながり:大糸線沿い、小谷村で見つける新しいつながり
⑥水野光:Discover Nagano Semi-Customizable Tour
⑦松本の冬は寒い:食みくじ引いて見ませんか オーストラリア人を白馬から松本へ【信大賞】
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(写真:「JR賞」を受賞した「チームぐーるぐる」のメンバー)
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(写真:「信大賞」を受賞した「松本の冬は寒い」のメンバー)
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〇各チームの成果物(発表順に掲載)
①ぐーるぐる:リアルすごろく巡り
チームぐーるぐるは、松本駅を起点に観光地をマスとして設定し、リアル版すごろくを実施することで、ゲーム感覚で市内を周遊できるという新たな観光のかたちを提案しました。JR社員の方からは、「すごろくというゲーム要素を掛け合わせて、斬新な旅行を楽しめるという着眼点」や「ゲーム性を取り入れることでターゲット層を増やせるところ」等を評価していただきました。
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(写真:「チームぐーるぐる」のプレゼンの様子)
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②浅間温泉:1分でプチ旅行 浅間温泉編
チーム浅間温泉は、首都圏の女子大生を対象に、浅間温泉の魅力をショート動画で発信することで、松本市を訪れる観光客の増加を目指す提案を行いました。JR社員の方からは、「学生の目線で観光スポットを紹介している点」や「動画の完成度の高さ」等を評価していただきました。
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(写真:「チーム浅間温泉」のプレゼンの様子)
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③エキトマ広め隊 店舗班:エキトマ×カエルパ エキトマでお得に買い物しよう
エキトマ広め隊 店舗班は、「エキトマチケット」と「カエルパ」のサービスを掛け合わせることで、より多くの人にエキトマチケットを知ってもらい、サービスを利用する人や加盟店を増加させるためのプロモーション方法を提案しました。JR社員の方からは「エキトマとカエルパを掛け合わせることで話題性が確保できる点」や「学生向けでお得な部分が多々あるところ」等を評価していただきました。
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(写真:「エキトマ広め隊 店舗班」のプレゼンの様子)
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④マップ de エキトマ広め隊:マップ de エキトマ広め隊
マップ de エキトマ広め隊は、エキトマチケットの加盟店をまとめたマップを作成し、学生をターゲットとしたプロモーションを行うことで、エキトマチケットの利用率の増加を図る提案を行いました。JR社員の方からは「ターゲット別に広報宣伝を考えている点」や「大学生にエキトマチケットを広めるための効果的なアプローチが出来ているところ」等を評価していただきました。
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(写真:「マップ de エキトマ広め隊」のプレゼンの様子)
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⑤つながり:大糸線沿い、小谷村で見つける新しいつながり
チームつながりは、電車を利用した小谷村での交流プランを通じ、地域の魅力発信や大糸線の利用促進を目指した新たな価値提案について発表を行いました。JR社員の方からは「実体験に基づく成果で、説得力があった点」や「目指している理想像が明確なところ」等を評価していただきました。
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(写真:「チームつながり」のプレゼンの様子)
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⑥水野光:Discover Nagano Semi-Customizable Tour
留学生をターゲットとし、長野県内でセミオーダー式の観光事業を展開することで、長野県の魅力を発信するプロモーション方法を提案しました。JR社員の方からは「鉄道の利用促進だけでなく、ホテルやお土産を活かしたJRの価値を提案できている点」や「着眼点の面白さ」等を評価していただきました。
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(写真:水野さんのプレゼンの様子)
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⑦松本の冬は寒い:食みくじ引いて見ませんか オーストラリア人を白馬から松本へ
松本の冬は寒いチームは、白馬に訪れた外国人観光客をターゲットに、松本市の飲食店の紹介や割引券のついたおみくじを設置することで、松本市へ観光客を流動させる仕掛けづくりを提案しました。JR社員の方からは「おみくじという新たな着眼点」や「食事とおみくじという日本の文化を掛け合わせ」等を評価していただきました。
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(写真:「松本の冬は寒いチーム」のプレゼンの様子)
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⑧メンターチーム:駅から応援!頑張れ受験生
メンターチームは、駅ならではのリソースを活用し、受験生を応援する企画を提案しました。松本駅で実証実験も行い、駅全体で学生応援を盛り上げる新たな方法について提案しました。JR社員の方からは、「JRとの関わりが明確であった点」や「実際にやっていることが容易にイメージできる、現実的な企画なところ」等を評価していただきました。
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(写真:メンターチームのプレゼンの様子)
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本年度もJR東日本長野支社のみなさまの協力のもと、各チームから魅力的な事業提案をすることができました。
本ゼミを通じ、受講生は多くの学びを得たと思います。私自身、今年度の価値創造実践ゼミにメンターとして関わることができ、とても楽しかったです。初回授業から報告会に至るまで、どのチームも真剣に取り組み、半年間懸命に駆け抜けました。
受講生の今後の更なる活躍を期待しています。
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報告:信州大学人文学部2年・ローカルイノベーター養成コース7期生 穴見茅沙樹(あなみ・ちさき)