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授業の紹介

2022/08/22

7月1日(金)「地域活性化システム論」

本記事では、7月1日に行われた第11・12回「地域活性化システム論」授業の模様をお伝えします。

前回授業では中間振り返りをおこない、講義もいよいよ後半戦となりました。


今回のゲスト講師は、株式会社リンクアンドモチベーションのエグゼクティブディレクターでいらっしゃる、樫原洋平さんです。

モニターの前に立つ男性

中程度の精度で自動的に生成された説明

<写真:樫原洋平さん>



樫原先生は「経済産業省大臣官房臨時専門アドバイザー」、複数の都内大学での非常勤講師として、産学連携で「尖った若手の採用・活用・育成」を目指すキャリア教育プログラムの提供に携わっておられます。



この高い志を持って新たな目的にむけて"尖る"ことのできる"若手"人材を「エッジソン」と命名し、産学官が連携して彼らを育成・排出する取り組みを「エッジソン・マネジメント」と言います。



地域活性の場におけるエッジソン・マネジメントとは「"人創り"の『共創』から地域活性化へアプローチ」することだそうです。

信州大学が富山大学・金沢大学と連携しておこなっている、地域基幹産業を再定義・創新する人材創出プログラム「ENGINE」もエッジソン・マネジメントの代表的な取り組みであり、樫原先生はこちらにも「リーダーシップ養成」の専門家として従事されています。


<写真:樫原先生が受講生たちと対面する様子>



今回は、テーマを「100個の計画より、1個の実行」と設定して、受講生たちが大学生として初めて迎える夏休みの「実行」に向け、新たな「観点」や「方法」を得ることを共通の目的としました。



樫原先生にご用意いただいたワークは、ピッチ大会です。(ピッチ:短いプレゼンテーションのこと)

沢山の先生方のお話からインプットした気づきを、自分の考えや言葉にして理解を深めるための絶好の機会となりました。



まず、5人または6人で1組のグループを作り、ピッチ予選をおこないました。1人あたり6分を与えられ、その中で、事前に用意してきた「関心のあるSDGs」について発表と、グループメイトからのフィードバックを受け取ります。最後に、グループ内で「良きアイデア」「全体に向けて共有してほしいアイデア」や「もっと詳しく知りたいアイデア」を選出し、代表者が全体に向けてピッチをおこないました。

<写真:グループワークでいきいきと発表する受講生>



これまでは、自分がまとめてきた資料を読み上げることに精一杯な様子の学生が多い印象を持っていました。

しかし、今まで得てきた気づきや、いただいた沢山のご助言を糧に、聞き手の様子を気にかけたり具体的な例を交えたりするなど、充実したピッチをする学生が増えたように感じました。

1年生のすさまじい吸収力と成長力を目の当たりにし、メンターとして参加している2年生の私たちも身が引き締まる思いでした。

<写真:前に立って堂々とピッチをおこなう受講生>



内容としても、全学部から生徒が集う共通教育の講義ならではの面白さがありました。


「3.すべての人に健康と福祉を」という目標を取り上げた医学部の生徒が、「将来、医療や福祉に関わる自分たちが今から考えることに意味がある」という考えを語ったり、

「教員を目指しているから」という理由で「4.質の高い教育をみんなに」を選ぶ教育学部生が多く見られたり、

「コロナ禍の不安定な経済状況がきっかけ」に「8.働きがいも経済成長も」に関心を寄せる経法学部生がいたりするなど、それぞれの視点から多様な考えを堂々と披露していました。

<写真:ピッチに対して講評をおこなう樫原先生>



ピッチで目標や展望について語る中で、「無理かもしれないけれど」や「やり方は分からないけれど」と言う学生が沢山いましたが、そんな時こそ樫原先生に教わった「3つの"た"」を基に行動する時です。

学び、変わるために「ためすこと」、行き詰まったら大人や仲間に「たよること」、取り組み続けるために「たのしむこと」を忘れずに、今後も沢山の実行を積み重ねていきましょう!




文責:信州大学人文学部文化情報論分野2年・ローカルイノベーター養成コース5期生

伊藤詩奈