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授業の紹介

2022/06/13

5月20日(金)「地域活性化システム論」

こんにちは、信州大学ローカルイノベーター養成コース5期生の木口屋です。

この記事は、前期金曜5限に開講されている「地域活性化システム論」の授業レポート第2弾です。前回の第4,5回授業のレポートに引き続き、第6,7回授業の模様をお伝えしたいと思います。

5月20日に行われた第6,7回はゲスト講師に濱本隆太先生をお迎えして2コマ連続で授業をして頂きました。

濱本先生は大企業Panasonicの社員でありながら、会社員という枠を越えて、大企業の中にいる挑戦者への支援や地域共創プロジェクト、企業変革プロジェクトなど様々な場面で活躍されています。そうした濱本先生の活躍は地域の感動創出や企業の顧客開発につながっています。

(写真:ご自身のキャリアについて語る濱本先生)

今回のテーマは「キャリア」「実践」「共創」

1時限目は「一歩踏み出そう、そして続けよう」という題で先生ご自身の経験と「地域のこれから」について講義して頂きました。

講義の導入部分で「経験は複利で効いてくる」という一言が紹介されました。これは資金運用において単利と複利では長期的に見て大きな差が出ることになぞらえて、一つ一つの行動とその経験が大きな価値を持つことを説いています。

濱本先生はご自身のキャリアを形成した3つの原体験について話してくださいました。

1つ目はトラックに轢かれかけて、「人生は1度きり」ということを強く意識したこと。

2つ目はPanasonicの業績が悪化してリストラが相次ぐ中で社内のイベントに参加し、「イノベーティブな事業を創りたい」という自分の想いに気づいたこと。

そして3つ目は仕事をする中で「これからは事業を創れる人やAIなどのツール使いこなせる人が求められていく」と知ったこと。

濱本先生はこれらの経験から、「実践」することの重要性、また一人では大きなことができないため「共創」することの重要性に気づいたとのことでした。

その上で、濱本先生は「これからは地域だ」と仰います。

「自分の地元がなくなる姿は見たくない」という強い想いに加え、デジタル機器から距離を取ることができる環境に価値が見出されつつあることを指摘されていました。さらに、「地域共創で事業を創ることは次の世代のために『希望』を創ることである」と仰っていました。

濱本先生から伝えられる熱いメッセージに、受講生は強く引き込まれ、真剣な面持ちで聞き入っていました。

(写真:一言も聞き逃すまいと、集中している受講生たち)


2時限目はいよいよ受講生の「実践」の場。

受講生には「地域の魅力を探し、それをより高めるためにはどうすれば良いか」というテーマで事前に課題を提出してもらい、その中から講師の先生方が選んだ19人と自ら立候補してくれた1人の計20人に1分間ピッチを行ってもらいました。

ピッチとは複数人のプレゼンターがごく短時間に次々と行っていく形式のプレゼンテーションで、内容を簡潔にまとめることと、結論を印象付けることが求められます。

受講生のプレゼンでは「地域の魅力を探し、高めるためには地域内を歩いてもらう」や「アニメの聖地になる」、「ラジオ体操などのイベントに参加する」など、提案は多岐に渡りました。

(写真:1分間ピッチで発表をしている受講生)



発表を行った20人はみんな少し緊張している様子でしたがとても堂々と発表しており、問い掛けから始めたり呼びかけで締めたりと、それぞれ1分という短い時間を工夫して使っていました。

濱本先生の講義で学んだ「一歩踏み出す重要性」を自分事として捉えるきっかけとなったのではないでしょうか。先生が講義の冒頭で仰っていたように、経験は複利で効いてきます。踏み出した小さな一歩は1ヶ月後、1年後、10年後、必ず大きな差となっているはずです。この講義を受講している受講生の皆さんは間違いなく1歩を踏み出したと言えるでしょう。これからも1歩ずつ、歩みを続けていきましょう!




文責: 信州大学人文学部社会学分野2年・ローカルイノベーター養成コース5期生

木口屋和人