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授業の紹介

2022/06/13

5月13日(金)「地域活性化システム論」

みなさん、こんにちは。信州大学ローカルイノベーター養成コース5期生・伊藤です。

この記事では、前期金曜5限に開講されている「地域活性化システム論」についてレポートします。

本授業では、地域・社会を担う一員として、「リアルな社会問題に触れ、解決の方策を創造し、行動する態度」を持った人材を養うことをねらいとし、課題解決に取り組む実践者から、シカケ・シクミ・システムを構築するために必要な視点、知識、能力、マインドを学びます。

5月20日に行われた第4回は、多くの1年生にとって初めての2コマ連続の授業となり、メイン講師の1人、大島正幸先生に講義をしていただきました。今回のテーマは「アントレプレナー(=ゼロから会社や事業を創り出す人、起業家)」「選択肢」「主体性」です。

(写真:リアルプロブレムについて語る大島先生)



始めに「大学生活だけでなく、今後の人生において役に立つ講義にしたい」「講義の対象は『大人』です」と大島先生が告げると、教室全体の空気が引き締まったように感じました。講義に参加する姿勢作りの一環として行うチェックインを済まし、今回のメインである「リアルRPGゲーム」が始まります。

(写真:真剣に話を聞き、ノート作りに励む受講生たち)

リアルRPGゲームとは、家具職人を目指した大島先生が、大学卒業後に縁もゆかりもなかった岡山県西粟倉村に移住してから、どのような選択をしてきたのかを追体験するものです。受講生は、ペアワークでこのRPGに挑みます。

「実力主義の家具修行中になかなか結果が出せない」「木材があっても加工技術がなくてお金にならない」「400万円の機会が必要なのに手元には18万円しかない」......。銀行の融資の当てもなく、スマホやSNSがなかった時代にこれらの壁をどう乗り越えるべきか、そして大島先生はどう乗り越えてきたのか。

次々にやってくるチャンスや壁ごとに、受講生はそれぞれのアイデアをペアで話し合います。オリジナリティーあふれる柔軟な回答の中には、大島先生が唸った画期的なものもあり、大いに盛り上がりました。

(写真:リアルRPGプレイ中の一コマ)

RPGが終盤にさしかかると、待ち受けていたのは教室が沈黙に包まれるほどの「まさかの展開」。

これは大島先生が実際に経験してきた、ノンフィクションのリアルです。

「正解主義から最適解主義へ」と先生がおっしゃったように、VUCAの時代と言われる今日では、決まった解答ではなく、変化する社会を的確に捉え、自らの考えを回答できるようになることが何よりも大事です。受講生のみなさんは、そのヒントを少しでも得られたでしょうか。

この講義には、今後も沢山のゲスト講師の方々にお越し頂きます。それぞれの未来のために、気づきを重ね、学びを深めていきましょう!


文責:信州大学人文学部文化情報論分野2年ローカルイノベーター養成コース5期生

伊藤詩奈