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2019/07/31
7/19(金)「地域活性化システム論」
第14回 地域活性化システム論(20190719)
日差し、青空、分厚い雲。連日、アイスコーヒーにお世話になっております。信州大学から、こんにちは。
前回に引き続き、第14回も塩尻市役所の山田崇さんと櫻山博史さんにお話ししていただきました。
今回は、地方公務員の強みや、塩尻市と信州大学の共同の取り組みについてです。
「地方公務員」と聞くと、「お堅い」「中央省庁や、都道府県庁の下部組織」「お役所仕事」といったイメージがあるかもしれません。
しかし、個人的には山田さんや櫻山さんを始め塩尻市役所職員の方々は「生き生きと仕事をしている」「自分がやりたい仕事をしている」「かっこいい」というイメージがあります。
山田さんは「地方公務員にしかできないことがある」と言います。
それは「長期の視点で、身近な人が幸せになるために、今できることを考えられること」です。
一般企業は、利潤追求が至上命題であり、社員は成果を挙げることが求められます。短期で成果を出さないとキャリアアップは難しく、さらにクビになるかもしれません。
また、中央省庁や都道府県庁は、具体的・個別課題よりも抽象・全体的課題が多いので、「身近な人のこと」を考える業務が、地方公務員に比べて少ないのです。
一方、地方公務員はクビになることがなく、年功序列で、さらに一般住民と向き合うことが多いからこそ、できることがあるのです。
「長期の視点で、身近な人が幸せになるために、今できることを考える」。そのために塩尻市は「市民をはじめとした様々な人々との対話」「挑戦できる場所」を重要視しています。
この役割を担うのが、前回の講義で紹介された「塩尻未来会議」であり、シビックイノベーション拠点「スナバ」です。
そして「若者の挑戦」を応援するために、塩尻市は信州大学と2004年より連携協定を結んでいます。
参考:https://www.shinshu-u.ac.jp/social/activities/cooperation/shioziri/
しかし、連携協定を結んだだけでは、今の情報過多で「関心があることしか調べない世代」は関心を持ちづらい。若者に塩尻のことを「自分事化」させることが重要です。
信州大学には、「地域ブランド実践ゼミ」という授業があります。
それは、塩尻の課題を解決するために、学生がフィールド調査を行い、課題解決の手法を様々なゲスト講師から学びながら、最終的に市長に課題解決に向けてのプロジェクトを提案するという授業です。
実際に塩尻市に入り込み、市長にプロジェクトを提案する。その活動を通して、学生は塩尻を自分事化するのです。中には、塩尻市にオーナーシップを持ちすぎて移住したOBもいます(僕です(笑))。
縁もゆかりもなかった人々が、塩尻未来会議や授業を通して、塩尻市を「自分事化」する。
そのシカケを作り続ける職員の方々は、これからも「地方公務員の強み」を活かして、未来の塩尻市民の笑顔を作り続けます。
信大生も、その一投を担いながら、自分の挑戦ができる場があります。
ぜひ、この「地域活性化システム論」が終わってからも塩尻と関わる学生が増えることを願っています。
それでは、また来週お楽しみに!
(文責:浅川雄介 信州大学経法学部2年、ローカルイノベーター養成コース2期生)