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授業の紹介

2019/07/05

6/28(金)「地域活性化システム論」

第11回 地域活性化システム論(20190628)

天気がコロコロ変わる松本からこんにちは、皆様、体調にお気を付けください。

今回は、授業主担当の林靖人先生が講師を務めました。
題名はズバリ「ミカタを変える」。
普段何気なく見ているモノ、体験しているコト。
なんら特別ではないかもしれないけれど、ほんの少しだけ見方を変えてみると、視界が全く変わってくる!?そんなメッセージを持った授業でした。

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普段のモノのミカタは歪んでいる。
まずはそれを体感するためにワークを行いました。

①「紙に1円玉を描いてみよ!」
1円玉のサイズ・デザインを思い出して紙に描いていきます。
そのあと、実物の1円玉を見てびっくり。ほとんどの人が実物よりも小さく描いているのです!
これには、「1円玉の形」だけではなく、「1円の価値」への認知も影響しています。
1円は最も価値の低い単位であるため、私たちの頭の中で勝手に小さく認識しているのです。

②「三角形に2本の線を足して五角形にせよ」
みなさんもやってみて下さい。
けれども、どれだけ考えても、3角形が5角形になることはありませんよね。
それでは、もう一度、課題の文章を見てみましょう。"三"角形と"五"角形。
なぜ、漢数字なのでしょう...。
三に2本の線を足すと、確かに五になる!
多くの人が課題を見て"形"を思い浮かべますが、正解のカギは"漢字"を見ることだったのです。

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このような課題は、大人よりも子供の方が正解率が高いそう。
それは、子供は経験が少なく、考え方がフラットだからです。
大人になっても、凝り固まった考え方ではなく、創造的な発想をしたいですよね。
そのためには「全体視」と「部分視」の使い分けが有効です。

「全体視」は、俯瞰したミカタ。
「部分視」は、あるポイントを注視するミカタ。
両方を兼ね備えることが重要です。

以上のように、1つの情報でも、受け取り方(ミカタ)によって、全く違う結果が生まれます。

その好例が某有名テーマパークでのお話です。
その「夢と魔法の国」には多くの親子連れが来園します。すると、起こるのが「迷子」。
しかし、デパートのように迷子の呼び出しはできません。迷子の放送があると、いきなり現実に引き戻されてしまいますもんね。
そのテーマパークではキャストが、迷子の子に親の好きなキャラクターを尋ねます。そして、そのキャラクターが子供とともに親を探すそうです。
親からすると、自分が好きなキャラクターが子供を連れてきてくれた!と感じます。
迷子という事実は変わりませんが、情報の受け取り方(真実)が、不安からハッピーに変わった瞬間です。

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ミカタを変えると世界が変わります。
信州大学ではこの考え方をもとにした、信州「100年企業創出プログラム」が大成功を収めています。
皆さんも、日常のモノのミカタをほんの少しでも意識すると、今まで見えていなかった世界が開けるかもしれませんよ。

それでは、また来週お楽しみに!


(文責:浅川雄介 信州大学経法学部2年、ローカルイノベーター養成コース2期生)