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SUWA小型ロケットプロジェクト(SRP)が8号機の打ち上げ実験に成功しました!
諏訪圏市町村の企業の技術者らが信州大学と取り組むSUWA小型ロケットプロジェクトは、2024年3月17日(日)、諏訪湖での打ち上げ実験に成功しました。
昨年は諏訪市ヨットハーバーグランドから、改良6号機と、7号機の2機を打ち上げましたが、今年は岡谷市の岡谷湖畔公園多目的広場から、8号機1機を打ち上げました。
8号機(SRP008-01A)は、ハイブリッドロケットエンジンを搭載したガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製で、ポリプロピレン固体燃料の内径を星形にしてエンジンの高出力化を図り、さらに液体燃料の亜酸化窒素の注入をコントロールするバルブシステムを初搭載し、2023年3月に打ち上げた7号機(SRP007-01A)と同一設計です。
全長1.95m、直径15cm、重量11.45kg(酸化剤非充填時)で、機体の外観には、「ロケットの飛ぶ姿を見て、花が咲くように地域の方が喜んで笑い、笑いの輪が広がる」ことを願い、「花笑み」をコンセプトに、ツツジや紫陽花など諏訪地域の花の画像をあしらいました。
打ち上げ場所が異なる条件のもと、その再現性、信頼性を明らかにすることで、安全な打ち上げと回収が実行できることを実証することを目的とし、午前10時00分に打上げ実験実施。最高高度192m、最高速度62m/秒(約時速223km)を達成、バルブシステムと分離機構の動作を確認、分離・パラシュート放出成功、更にロケットの回収に成功し、打ち上げは100%成功しました。この日は、曇りがちの寒い日でしたが、実験会場では警戒区域外の土手の上から多くの市民の方が打ち上げを見守り、関心の高さを感じました。
SRPは諏訪圏の精密工業の発展を考え、ハイブリッドロケットエンジンを搭載した小型ロケットを対象にした教育研究プログラムを通して、自ら考え提案することができる「提案型技術者」を輩出する人材育成を、2015年から諏訪圏地域の皆様の支えをいただいて行ってきました。2023年度から3年間は信州大学・岡谷市連携事業としてこれまでの取り組みを継続・発展させてまいります。引き続き、地域の皆様のご支援をお願い申し上げます。