2024年3月11日、Oslo Metropolitan University（OsloMet；オスロ技術大学，ノルウェー）のRamis Örlü先生による「流体工学に関する特別講演会」（ホスト教員；松原雅春教授 SURCAS航空機システム部門長 工学部機械システム工学科）を開催しました。
Ramis Örlü先生は、流体力学の基礎的な研究を実験的アプローチにより進めており、乱流境界層やその工学的応用について多くの著名な論文を執筆されています。また、イタリアの大型円管流施設のプロジェクト（CICLoPE）の実験をはじめ、その他、いくつかの国際共同研究に参加されています。
講演は、「Are we studying wall turbulence through hot-wires or hot-wires through wall turbulence」と題して行われました。
乱流境界層の実験では、流速を動的に測る測定装置として熱線風速計が使われていますが、極細い金属線を使うため取り扱いが難しく、さらに金属線からの放熱量から速度を見積もっているため、測定する流体の温度に強く依存します。そのため、校正や流れの温度管理などが必須です。本講演では、熱線計測での研究成果と、逆にその計測方法から我々が学ぶことを講義いただきました。なかなか聴講する機会のない研究分野の講演に、学生諸君、教職員が熱心に耳を傾けました。