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「航空機装備品認証特論」が開講されました

人材育成 航空機装備品

 2019年度から新設された修士科目「航空機装備品認証特論(主担当;人材育成部門副部門長 曽根原 誠 准教授)」が本学南信州・飯田サテライトキャンパス講義室で開講され、航空機システム共同研究講座M1生4名が受講しました。

 半世紀振りの国産航空機の開発および国内・海外当局による認証活動が遂行される中、国産装備品においても開発および認証活動に関する取り組みが開始されました。現代の航空機では、電子装備品(Avionics Component)は飛行安全に極めて重要な役割を担っており、飛行中の電子装備品の不具合は重大な航空機事故を招く恐れがあります。装備品ビジネスを展開するためには、国内・国外の関連規則および海外のガイドラインに準拠して開発するだけでなく、関係当局による厳密な審査を受ける必要があります。特に電子装備品の認証プロセスは複雑です。

 本講義は、航空機装備品認証に関する国内・海外関連規則および海外関連ガイドラインの概要・体系について理解を得ることを目的に2019年度に新設されました。本講義の内容は、航空機装備品の認証活動を遂行するために必要な航空法の基本、海外関連機関の活動、装備品認証に関する活動、航空機の電子装備品の仕組み等、装備品認証の全体像を把握するために必要な基礎的な事項にポイントを絞りました。

 講師には、航空機装備品の認証活動の経験・実績がある有人宇宙システム株式会社の門脇 康助 氏(10/25(金)~26(土):写真1,11/29(金)~30(土))らや、多摩川精機株式会社の熊谷 秀夫 氏(1/10(金),20(月):写真2,31(金))をゲストスピーカとしてお招きしました。

 本講義には、航空機システム共同研究講座M1生4名が受講し、他に同講座M2生が数名聴講しました。出席した学生から「航空機開発において認証は極めて重要なものであると同時に、同講座が進める研究においても認証の観点から考えるきっかけとなり、非常に有意義な授業であった。」と好評を得ることができました。

 次年度以降は、認証と安全の本来の性質から、それらを関連付けて講義することでより高い教育効果が見込めることから、修士科目「交通インフラ安全工学特論」と統合・再編し、「航空機装備品認証特論・システム安全特論Ⅰ」と「航空機装備品認証特論・システム安全特論Ⅱ」として開講する予定です。