Scholarships for Studying Abroad
海外留学のための奨学金

フランス、リール大学語学・文化研修

令和5(2023年度)支援
研修先:フランス 実施部局:全学教育センター 研修期間:2024年2月17日~2月29日 13(日間) 参加者数:9(人)

 本プログラムは、フランスでの活動に加え、事前・事後学習・交流もセットになっている。参加者が確定してから、リール大学のManagement et Commerce internationalの修士の学生さんたちと連絡をとり、メールやZoomでオンライン交流を行った。

 2/17に羽田を出発し、翌日リールに到着した。2/19から参加者たちは現地での研修を開始した。まず、リール大学附属の語学学校(SUP)で、コミュニケーションを中心とした授業を受講した。フランス語のみでフランス語を学ぶという経験を通して、ヒアリングやスピーキング力を養った。語学学校の授業には、文化施設の見学も含まれていた。リール郊外のラ・ピシーヌ美術館を訪れ、フランス語のガイド付きの見学を行った。フランドル地方は毛織物業が盛んであった地域で、産業革命の折には工業的に栄えたものの、その一方で労働環境が問題ともなった。美術館ではその歴史を学び、フランドルという地方に対する文化的・歴史的理解を深めることができた。

 渡仏前にすでに交流をしていたリール大学の学生さんに、大学構内を案内してもらったり、一緒に市内の諸施設を訪れたりした。フランスの学生生活を知ることで日本との違いを理解し、その上で日本の学生の在り様について外部から眺めるきっかけを得ることができたと思う。また、学生間交流は、授業で学んだフランス語表現を実際に使ってみる、いい機会にもなった。
 空いている時間と2/24(土)には、各参加者は渡仏前に自分が立てたテーマに従って、リール市内の様々な施設を見学した(オペラ座、リール市美術館など)。この個人研修の結果は、2024年の5~6月頃に予定している、発表会でプレゼンしてもらう予定である。
 2/25(日)には、パリ研修を行った。最初の予定ではベルギーに行く予定であったが、治安の悪化について情報が入ったため、変更した。パリでは世界最大級の美術館であるとともに、最大級の史跡でもあるルーヴル美術館を訪れた。西洋美術の歴史と、少しだけではあるが建築史についても学ぶことができた。

 プログラム全体を通して、参加学生の語学能力の向上が明らかに見られた。リール大学語学学校から、研修後に各学生の語学力判定結果が送られてきたのだが、1年次終了間近の段階で、A1~A2レベル(仏検3~準2級)とされたのは、かなりよい結果であると言える。プログラムに参加することで学習意欲が高まり、渡仏前にしっかりと勉強をしたことが、現地での学習とうまく結びついたと考えている。また、事前に安全対策をしっかり練ったことも効果があったと確信している。リール市内でもパリ研修中でも、全員で周囲の治安を確認し、協力しあって安全にプログラムを遂行することができた。


【学生の声①】
知の森基金の奨学金を受け、フランスの語学・文化研修に参加しました。この貴重な体験から、日本の大学内では学ぶことの難しい生活に根ざした文化への理解を深め、実用的なスピーキング能力を磨くことができました。今回のような機会を与えて頂いたことに感謝し、これからも努力を続けていきたいと思います。

【学生の声②】
フランス研修では、フランス語学習に対するモチベーションを得ることができました。ネイティブの先生や現地学生との交流を通して、もっと聞き取れるようになりたい、もっと話せるようになりたいという気持ちが強くなり、気がつくとフランス語を使うことが楽しくなっていました。これは現地に行かなければ得られなかった感覚だと思います。