Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

前地 雄介

イタリア

人とのつながりを大切に-自ら行動をし続けること-

前地 雄介さん

教育学部 学校教育教員養成課程
留学期間:2016年9月~2017年2月
留学先:ヴェネツィア・カ・フォスカリ大学

留学先大学について

大学はヴェネツィア本島に位置し、キャンパスはいくつかに分かれている。留学生用の授業もいくつか開講されているが、レギュラー学生用の授業も受講可能である。大学の特徴としては、日本語学科を持つイタリアでも数少ない大学である。それゆえに、日本語学科の学生は日本人の学生を友人として探していることがあるので、お互いに助け合うのが通例である。日本語学科の先生方も、何か課外活動をしたいときにも相談に乗ってくれることもあるので、何かあればまず声をかけてみるのもよいと思う。留学生の友人は、イタリア人のほかにもヨーロッパ系の友人がたくさんできる。

学習面について

学習面では、まず英語についてイタリア人の先生の英語は基本的にイタリア語訛りのことが多いので慣れが必要かもしれない。しかし、慣れてくれば特に問題はないと思われる。レクチャー形式の授業だけでなく、ディスカッションを含んだ講義を取ることをお勧めする。具体的には、Design and Innovationの講義が興味深かった。あとは、Italian literature and Historyも教授の知識の深さと、ほかの留学生たちのディスカッションへのモチベーションに驚かされた。あと一つ、教育学部の授業がないことには注意しておきたい。

生活について

私は、大学が斡旋する寮に住んでいた。寮は、ヴェネツィア本島から水上バスで5分ほど離れた場所にあり、必ず水上バスの定期券を買う必要がある。寮は、二人部屋で1ヶ月約270€であった。ヴェネツィアは基本的に物価が高い地域なので、一人暮らしをするというのは現実的にほぼ不可能に近い。寮自体の環境は、決して清潔快適とは言いがたいのであまりお勧めはできない。しかし、留学生の友人がたくさんできたことは寮のよさの一つである。もし、一年滞在するのであれば途中までは寮に住み、友人をたくさん作ってからフラットを自分で探すというのがよいと個人的には思う。食に関しては、やはりパスタ・ピザが安いのでそれらが中心になる。しかし、やはり飽きてくるのでメストレという地域にある日本食のレストランに時々友人と食べに行っていた。治安に関してはヴェネツィア本島では、特に夜に出歩いていても危険を感じたことはない。

留学で得たこと

留学で学んだことはたくさんあり、ここに記載しきれないのが正直な感想である。半期はあっという間だったが、私は多くのことを学べたと思う。しかし、何より自分自身で留学中に行動してきた中で得た人とのつながりを特に強調したい。具体的には、イタリア公立小学校でのインターンシップ経験である。自分自身でいろんな人に尋ね、学校に赴きお願いをすることで実現したことである。そして、最終的にイタリア地方紙にまで取り上げていただいた。このように、自分自身で夢を語り行動していくことで友達をはじめ、たくさんの方たちと知り合いになり助けてもらい、イタリアの小学校でインターンシップをするという自分のやりたかったことを実現することができた。私は、自分のやりたかったことを実現する間にたくさんのひとに助けてもらい人のやさしさに触れることができた。人の優しさに触れ、たくさんの人たちとつながりを持つことができたことが私にとって最も自分の中で大きなものであったと思う。

後輩へのアドバイス・知の森基金へ一言

とにかく自分の夢や目標は語ること。そして、Don’t be shyのマインドを持つこと。留学先でしかできないことをしてきてほしい。そして、確かに留学前の準備も大切だが留学中に行動をすることも同様に大切だと思う。あとは、何より楽しんできてください。