
すべてが新しい経験!海外の楽しさを教えてくれるプログラム
勝見 志穂さん
繊維学部 化学材料系 応用化学課程
留学期間:2016年8月25日~2016年9月5日
留学先:泰日工業大学
留学先大学について

この大学は、2007年に開学し、現在は3学部14学科課程、大学院5課程の生徒数が約4000人の規模の大学です。泰日工業大学という大学名からもわかる通り、この大学はとても日本に友好的な大学であると感じました。校内の至る所に日本語が書かれていました。(例えば、階段一段一段に日本語の単語がかかれていたり、文化祭のテーマが日本にちなんだものであったりした。)学生は、英語と日本語なら、日本語が得意という生徒もいれば、英語のほうが得意という生徒もいました。先生は、日本人の先生が何人かいらっしゃいました。学内には、図書館、食堂、売店などがありました。食堂は外にあり、とても広かったです。学生は食事をするだけでなく、課題をしたり、休憩をするためにも利用しているようでした。
学習面について

このプログラムは大学で講義を受けるというよりは、外に出て活動することがほとんどでした。
大学外で行った場所は、シリラート医学博物館、スワンパッカード宮殿博物館、日系企業訪問(Rohm社)、アユタヤ遺跡、マングローブ植樹体験、小学校訪問などです。シリラート医学博物館は、別名で死体博物館と呼ばれています。このような博物館は日本にはありません。衝撃を受けましたが、生と死について改めて考え直す機会となりました。スワンパッカード宮殿博物館は、タイの古美術博物館で王宮ゆかりの品々が数多く展示されていました。ここではタイの歴史を学ぶことができました。Rohm社訪問では、半導体工場や社員寮などを見学しました。工場の広さや、社員に対する手厚い福利厚生には、特に驚きました。アユタヤ遺跡では、有名な仏像を見たり、高い塔に登ったりすることができました。世界文化遺産であるため、私たち以外にもたくさんの外国人観光客が訪れていました。マングローブ植樹体験は、エコシステムについての学習の一環として行いました。全身泥だらけとなり植樹しました。マングローブについては、昔地理で学んだことがありましたが、実際に植えてみて、マングローブの生命力の強さを実感しました。マングローブの植樹と一緒に水上スキーも体験しました。とても楽しかったです。小学校訪問では、タイ郊外のワットタカム小学校へ行き、小学生の踊りや楽器の演奏を聴いたり、タイの伝統的な遊びをしたり、事前に準備してあった日本の遊びを紹介したりしました。私は竹とんぼを持っていき、小学生にプレゼントしました。その他に、折り紙やプラスチック飛行機を持ってきた人もいました。小学生の演技の発表は、私たちの訪問のために一生懸命練習してきたのだろうなと感じられるものでとても感動しました。また、日本で準備していった遊びもとても喜んでもらえたため、こちらも嬉しかったです。
大学内で受けた講義は、タイについての全般、ASEAN、サバイバルタイ語です。タイ全般の講義では、タイ人の先生と、タイで生活する日本人の先生からそれぞれの講義を受けました。具体的にはタイの歴史、文化、伝統、政治などについて学びました。印象的だったのは、タイでのタブーについてで、特に人の頭を撫でてはいけないということや、女性は僧侶に決して触れてはならないということには驚きました。ASEANについては英語で講義を受けました。ASEANの歴史や、利点などについて知ることができました。サバイバルタイ語の講義はタイ人の先生から日本語での講義を受けました。自己紹介や数字、買い物で使うタイ語について学びました。何回も練習して、実際に使えたときはとても嬉しかったです。
生活について

宿泊について:
基本的にはホテルに宿泊しました。滞在したホテルの部屋は日本のビジネスホテルより広く、その他はほとんど日本と同じで快適でした。部屋は2人ごとに割り振られ、このプログラムに参加した日本人学生と一緒に利用しました。ホテル内の設備は、ランドリーやプールなどがありました。またホテルの職員はとても親切で、英語が話せる方も何人かいました。ホテルのまわりには、徒歩5分のところにコンビニ、徒歩10分くらいのところにスーパーがあり、足りないものは現地で簡単に手に入れることができました。物価が安いので、同じものが日本より安く手に入れることができました。
食事について:
滞在したホテルは朝食付きでした。昼食は訪問先で済ませることがほとんどでした。夕食は仲良くなったTNIの学生と一緒に食べに行くことがほとんどでした。タイ料理は自分的にとてもおいしかったです。種類が豊富であり、基本的に濃い目の味付けで、辛いものがほとんどでした。中には唐辛子が大量に入った料理もあり驚きました。
プログラムの中には二泊三日のホームステイが含まれていました。今回参加した日本人全員に一人ずつTNIの学生のバディがつきました。ホームステイではそのバディの家に泊まらせてもらいました。ホームステイのスタイルは人によって異なっていました。私は、同い年の一人暮らしをしている学生の家に泊まりました。その他には、日本人とバディ何人かで合同になり、大きな家に泊まった人もいたり、小学校に泊まったという人もいたり、農家?の家に泊まった人もいたり・・・様々なスタイルがありました。
移動について:
TNIまでは徒歩10分ほどで行くことができました。その他の移動は、タクシー、バス、電車、水上バス、トゥクトゥクなど様々なものを利用しました。どの交通手段も日本に比べるとかなり安いです。しかしタクシーは、日本人だけで乗ると、ぼったくられることが多かったです。(それでも日本より安いですが。)ちなみに今回のプログラム中はバイクタクシーの利用は禁止されていました。
留学で得たこと

タイ人との交流で得たこと:
共通の言葉がない状況でもコミュニケーションはとれるということです。今回のプログラム中、こう感じたことが多々ありました。私は、こういう状況で、ボディーランゲージ、タイ語の本や辞書、アプリを使って自分の言いたいことを伝える場面がありました。様々な手段を使って、相手に自分の意見を伝えることができたときは、とても嬉しかったです。日本ではこのような機会はほとんどないし、あっても避けてしまっていました。今回の体験から、コミュニケーションツールは言葉だけじゃないと思うようになりました。しかしもちろん、英語が使えることは大事だということも実感しました。この期間中ももっと英語が使えたら、もっといろんなことが知れたのになと後悔したこともたくさんありました。これからは、TOEICやそのほかの試験のための英語勉強だけでなく、実践的な英会話力も身に着けていく必要があると思いました。
バンコクでの生活で得たこと:
バンコクは自分の想像以上に進んでいました。ビルも多く立ち並び、デパートも東京と変わらない感じでした。しかし、このような都会から少し外れたところに行くと、トイレが旧式であったり、廃墟が並んでいたり、洪水の被害を受けた住宅がそのままになっていたり、と日本以上に格差が大きいように感じました。またバンコクに住むTNIの学生からは、近年の観光客の増加により、ごみ問題や環境汚染、騒音問題が深刻化しているという話も聞きました。都市化することは良いことだけでなく、悪いこともあるということを考えていかなければならないと思いました。
日本人との交流で得たこと:
今回のプログラムでは全国から38名の学生が集まりました。学生の中には、私と同じ大学生だけでなく、社会人学生、大学院生、高校生などがいました。それぞれ勉強している分野も異っていたり、一人旅の経験がある人や、留学経験のある人もたくさんいました。このような方々から、貴重なお話を聞けたのもこのプログラムならではだと思いました。
その他:
12日間の超短期留学であったことから学んだことは、時間の大切さです。12日間はあっという間に過ぎ去り、まだまだやりたかったことや、行きたかった場所、友人と話したかった事を残したまま最終日を迎えました。ここで時間は限られているものだと痛感しました。今まで日本では、このようなことを考えずに毎日を過ごしてきてしまっていました。この留学を終え、限られた時間を有効的に使うのも無駄にしてしまうのも自分次第だと思うようになりました。
後輩へのアドバイス
留学をしてみたいと考えている人や、海外に興味があるという人:
ぜひこのプログラムに参加することをお勧めします。海外に行くことの楽しさや、新鮮さを味わうことができます。
このプログラムに参加したい人:
プログラム中は積極的にいろいろな人に話しかけるべきです。友人が増えるだけでなく、自分の価値観を変えることができると思います。夕方はわりと自由時間が多いため、この時間を有効活用すべきだと思います。また、電子辞書や、タイ語の本や、オフラインで使えるタイ語アプリを日本で準備していくと、コミュニケーションがより充実すると思います。
タイに行きたい人:
ぜひこのプログラムでタイに行くことをお勧めします。このプログラムでは観光で行っただけではできない経験、出会いができると思います!