Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

伊藤 鈴

ベルギー

これから留学する学生へ

伊藤 鈴さん

繊維学部 感性工学科
留学期間:2017年 9月 ~ 2018年 8月
留学先:カトリック大学ルーヴェン 

留学先大学について

 街全体がキャンパスというのか、大学が街中に入り込んでいるというのか、街と大学の境目がないのが特徴です。半数以上は留学生で様々な国から学生が集まっているので、留学生向けの授業や英語で開講される授業は国際色豊かです。また、学生が主体となって行っているイベントも多いので、人と出会う機会も多いです。インフォメーションフェアやガイダンスなども充実していて、不安が少なく学期を迎えられました。       

 歴史ある建物や図書館で勉強することができます。中央図書館は街の一つの観光名所になっています。工学部キャンパスにはお城があり、今でも学校の施設として使われています。

学習面について

 人数が多いため、ディスカッションやプレゼンテーションよりは講義形式が中心でした。私の場合は信州大の専攻と全く違うコースで、英語で講義を受けるためにマスターの講義を中心に取っていたのでとても苦労しました。毎回読んでくるように言われる範囲が膨大であることと、理解する量と暗記する量が多いため苦しみました。もちろん英語力の問題もありますが、ネイティブの学生やそれを専攻としている学生でも単位を取るのは容易ではないようでした。テスト期間ではなくても常に学生が図書館で勉強していて、テスト期間は開館前に並ばないと席が取れませんでした。私はルームシェアをしていたため部屋で勉強できる環境ではありませんでしたが、寮のstudy roomで勉強していました。 友達と精神的に支えあいながら乗り越えました。 

生活について

 テスト期間ではない平日は講義→図書館で自習→日によって友達と遊ぶ、という生活でした。時期によって寮が快適な時とそうでないときがあったので、帰りたくないために図書館やカフェの閉店まで粘る時期もありました。友達と料理をふるまいあったり、一緒にbarやイベントに行ったりして遊びました。ベルギーは電車の学生料金が安く、周辺国へのアクセスが良いため、休みの日は息抜きに外出もしました。現地の友人が実家に招いてくれたこともありました。テスト期間になると朝から晩まで勉強漬けでした。

 ベルギーの物価は総合したら日本と変わらないか少し高いくらいでした。家賃、交通費、野菜、乳製品は安く、肉・魚・外食・日本への郵便は高いです。

 学生街で治安も悪くないため危ない思いをしたことはありませんでした。しかし、ヨーロッパではテロやデモが日本よりは身近であるため、それは少しだけ怖かったです。

留学で得たこと

 取捨選択して、優先順位を考えることです。留学が後半に近づき慣れれば慣れるほどやりたいことが増え、時間は減っていきます。その中で何を一番大切にして優先して行うべきかということは常に考える必要がありました。

 また、自分自身で踏み出す勇気も得ました。留学の申請、現地での行動において、すでに必修科目やとる講義が決められていて周りと合わせておけば何とかなる日本での生活とは大きく違いました。自分で情報を探し、踏み込んでいかなければなりません。留学中に憂鬱になって部屋に閉じこもった日もありますが、自分が動かなければ何も得られないと言い聞かせて乗り越えました。

後輩へのアドバイス、信州大学へのメッセージ等

 留学中は楽しいことばかりではなくて、つらい日もあると思います。そんなときは少し休んで周りの仲間に話してみてください。そして前向きになったら全力で楽しんでください!留学を終えて帰ってきて、留学生活が懐かしいし、これから留学する皆さんがとてもうらやましいです。貴重な時間を楽しんでください!

 信州大学に交換留学制度があるおかげで留学できたので、本当に感謝しています。次は私が恩を返していきたいです。