Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

今井 香岐

マレーシア

人も気候も食事も全部、暖かかったです

今井 香岐さん

理学部物質循環学科
留学期間:2015年9月~2016年2月
留学先:マレーシアプトラ大学

留学先大学について

プトラ大学は農業学校を前身として1931年に建てられました。1997年に現在のUniversiti Putra Malaysiaという名前に変わりました。マレーシアの国立大学です。農学部を始めとする16の学部と9つの研究所があります。大学はかなり広く、学生はバス移動若しくは、車やバイクで移動する人が大半です。自電車に乗っている人も見かけます。日中はかなり暑いので歩きの移動は大変です。Serdangにあるメインキャンパスの面積は1108.103ha。大学内でタクシーもよく見かけます。2015年9月30日の時点で、総学生数は23,193名。総外国人学生数は4,634名。外国からの総交換留学生数は1,129名となっております。学生は大学の寮又は大学外のアパートや自宅から通学しています。

学習面について

授業は一コマ3時間3単位若しくは4単位の授業がほとんどです。授業時間は朝8時から夜は遅いと22時ごろまでと、先生によって異なります。セメスター期間中は授業、テスト、授業テストの繰り返しで、現地の学生はいつも忙しそうでした。時間割は移動時間も考慮して決めます。授業はマレー語か英語で行われます。留学生がいる場合は先生が配慮してくれ、英語で行ってくれることもあります。試験の解答用紙はマレー語か若しくは英語での回答になります。日常的にマレー語が使われる機会が多いためか、マレー語の留学生向けの授業をとる学生がかなり多かったような印象です。授業は色々な種類があるので、取りたい授業を、教員と相談しながら決めていきます。3年次向けの授業などは、それ以前の必須科目をとっていない場合、授業を取ることが出来ない場合があるので注意が必要です。取りたい授業が決まったら早めに教員に相談に行くことお勧めします。取れない授業があると、時間割をもう一度考え直す時間が必要になります。履修登録はe-SMPというUPMのWEB上のサイトで行います。また成績確認もこのサイトで出来るようになっています。これ以外にも先生によって課題提出用のサイトを提示されることがあります。課題提出やプレゼンテーションの作成、様々な授業に関する情報を確認するために、パソコンは必須です。

生活について

マレーシアの気候は1年中暑いです。日本の夏の格好で大丈夫なのですが、あまり露出した格好は大学内で禁止されています。授業を受けるときはサンダルもだめと記載されています。これはマレーシアの国教がイスラム教であり、イスラム教を信仰するマレー人口が、マレーシアの総人口の67%を占めていることに関係があります。肌の露出には気を付けて下さい。また、食事にも少し制限があります。イスラム教徒の戒律では豚肉の食用を固く禁じています。またアルコールも同様です。イスラム教徒信者が食べて良い食品は「ハラル」という認定を受けています。様々な食品やレストランでこのハラルマークを目にすると思います。この決まりを守れば、マレー系の友人とも楽しく食事が出来ます。マレーシアにはおいしい料理がたくさんあります。日本人の口に合うものばかりだと思っています。辛い食べ物が苦手な方は、まだマレーシアの料理が分からないうちは、料理が辛いかどうかを始めに確認することをお勧めします。外で食べても1食60円から180円以内で十分な量を食べられます。水道水は飲めないので、大学内にある飲料水をボトルに詰める若しくは、水を買うことになります。

 大学内の様々なところでWi-fiが使えますが、マレーシアの電話番号を持っていると便利です。最初の登録の際には大学からの連絡用としてマレーシア番号を聞かれる場面が多いです。また友人との連絡にも便利です。大学外のショッピングモールに買い物に行く際には、UPMのバス若しくはタクシーなどを使うことになります。大学が広いので、大学外に出るのは少し大変です。

留学で得たこと

たくさんありますが、世界中どんな所でも、誰も知っているひとがいない場所でも、言葉が上手く通じなくても、気持ちを共有できて、人と繋がっている感覚がちゃんとあるのだということ。私たちは文化や習慣の中で生きているということ。場所が違えばこんなにもいろんなことが違うのだと肌で感じたこの6か月間。日本ではあり得ないことがマレーシアではあり得たりすることが何度もありました。その中でも、日本人であること、ルールを守ることは、自分を守ることなのだと強く実感した場面も何度かありました。日本人であることを見直す大きな機会になりました。

マレーシアでの経験はすべてが私にとっては新鮮で、始めは戸惑うことばかりでしたが、単純に、新しいことは楽しい!知らないことを知っていくのは楽しい!現地人の当たり前が少しずつ自分の一部になっていくのがうれしかったと感じていたのを覚えています。1日1日がこんなにも大切で、ここで過ごした毎日を忘れたくないとこんなにも感じたのは初めてです。また何度でも会いたいと思える人たちが出来たことはすごくうれしいことです。言語だけでなく、たくさんの友人に出会えたことが私にとってとても価値のある6か月間となりました。そんな友人たちが家族をとても大切にするので私も家族を大切にしようと思うのです。たくさんの刺激と目まぐるしいほどの喜怒哀楽の感情を味合わせてくれたマレーシアでの生活。一緒に過ごしてくれ、たくさんの思い出を共有してくれたマレーシアの友人とその家族の皆さん、時々気にかけてくれ、見守ってくれた日本の友人と私の家族に感謝しています。

後輩へのアドバイスなど

暑いです、すべてが熱いですマレーシア!マレー系と中華系とインド系の文化でできている国マレーシア、だからこそ、その違いを受け入れて他の文化には干渉しません。それぞれが割り切っています。英語だけでなくマレー語や中国語にも触れたいという方や様々な文化を経験したいという方にはマレーシアでの生活をお勧めします。きっと気に入ります。親日の国ということもあり、困ったことがあればみんな助けてくれます。とても親切で優しく、家族思いの方々が多い国です。近年上昇傾向にはありますが、物価はほぼ日本の3分の1です。食事は安くておいしいです。マレーシアでは時間がゆっくりと流れています。マレーシアを留学先に考えている方は、早め早めの準備を強くお勧めします。早すぎくらいがちょうど良いと思います