Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

大崎 華奈

フランス

辛抱強く楽しむ

大崎 華奈さん

人文学部人文学科
留学期間:2015年9月~2016年6月
留学先:ラ・ロッシェル大学

留学先大学について

私が留学したLa Rochelleという街はフランスの大西洋沿岸地域にある港町です。学部は街の中に点在していて、私が在籍したFLASHはちょうど旧市街と学生街の中間に位置しています。FLASHは人文学部のような感じで、大きく分けて芸術・文学・言語が学べます。また大学ではCUFLEという留学生・外国人向けのフランス語の授業が受けられるので、多くの留学生と知り合えます。

大学では一年を通して様々な文化的なイベントが催されています。例えば、映画、伝統楽器によるコンサート、ジャズ、演劇、各国のイベント(中国の旧正月・メキシコ・アフリカetc.)…音楽や舞台を楽しめるのはもちろん異文化を知れる機会でもあったので、とてもいい経験になりました。

大学の図書館はFLASHの正面にあり、市立図書館と隣接しています。本や資料が豊富で、調べ物・勉強をするにはとてもいい環境です。大学図書館にはDVDも多く置いてあります。市立図書館にはフランス語版の漫画もあり、語学学習にも役立てることができます。

学食もFLASHの隣にあり、毎日多くの学生・職員でにぎわっていました。学生は3.25€で前菜プレート・主食プレート・デザート・パンが選べます。

学習面について

前期は有料のCUFLE(月~金 毎日3時間) と大学の授業を一つ受けていました。CUFLEでは主に文法や会話、リスニングなどを勉強しました。少人数クラスだったので一人一人が発言できる機会が多く、クラスも打ち解けた雰囲気です。有料のCUFLEでは1セメスターの中で何回かCUFLE主催のイベントがあり、学生たちは無料でそこに参加することができました。私の時は10月にNantesへ一日遊びに行ったり、11月にはPIXELの舞台を観に行ったりしました。

後期は留学生向けの無料のCUFLE(週2日 各2時間半)とCUFLEの特別授業、そして大学の授業を5つとっていました。CUFLEの特別授業とは、B1以上のクラスになると付随される授業で、私の時はフランス食文化の授業とフランス文化の授業のどちらか一つを選択して受けていました。

大学の授業はもちろんフランス語で行われますし内容も専門的なので大変ですが、わからないことや質問があれば積極的にメールや直接聞きに行って問題解決していくことが大切です。また試験は記述式の科目もありますが、科目によっては選択形式のものもあるので、しっかりと復習していれば試験にパスできると思います

生活について

私が住んでいたResidense Le CarreletはFLASHから徒歩20分くらいのところにあります。海から近く、歩いて5分で海岸沿いに出ることができます。大型スーパーも徒歩10分程のところにあり、買い物にも困りません。布団やまくら、食器、キッチン用品などもここで揃えることができます。もしそこで見つけられないものがある場合はCentre Villeに行けばいろいろなお店があるので見つかると思います。Centre Villeは宿舎から歩いて40分程、FLASHからは15分程で行けます。少し遠いですが、バスも通っているのでバスで行くこともできます。私の場合、共用自転車Veloをよく使っていました。

Centre Villeではショッピングはもちろん、カフェやバーも楽しめます。カフェはフランスの一つの文化になっており、平日でも多くの人でにぎわっています。お酒の種類も豊富で、時間帯によっては食事もできます。旧港に面した通りにはたくさんのカフェがあり、La RochelleのシンボルであるLes toursや旧港に停泊しているたくさんの船を見ながらゆっくり過ごすことができます。

街もきれいで人々も親切で過ごしやすいLa Rochelleですが、やはり安全面に関しては日本とは違うので、日頃から身の安全に注意して生活することが大切です。絡まれたりスリの被害にあわないように、また暗くなってからは一人で外出しないように、これから留学しようと思っている人は気を付けてください

留学で得たこと

この留学によって私が得たものの中で一番大切なことは、いろいろな国の人と知り合えたことです。彼らの国の文化を知り、彼らの考え方を知り、彼らと一緒に過ごした時間は私にとってとても貴重な時間でした。いままで日本から出たことがなかった私にとって、拙い言葉でもこれだけ違う国の人たちと仲良くなれる、気持ちを通じることができるというのはとても大きな発見でした。その点に関わって、今までよりも自分から行動することも増えたと思います。自分とは違う文化・考え方を持つ人たちの中では、受け身ではだめだということを学びました。異国の地での生活は何もかもが初めてで、買い物も交通機関での移動も大学も最初はわからないことばかりでした。誰かが教えてくれるのを待つのではなく、自分から行動して、わからないことがあれば聞いて、そうやって手探りの状態で生活してきた10か月間でした。しかしそのおかげで自立心やチャレンジ精神を養えたように感じます。日本にいても学べることは多くありますが、実際にその地で生活してみて気付けることもたくさんあります。そういったものを得られたことも留学してよかったなと思う点です。また、留学して生活する中で自分の実際の語学力を知ることができたこともこれからのモチベーションにつながっていると思います

後輩へのアドバイス

留学では楽しいことや新しい出会いがある反面、つらいことや大変なこともたくさんあります。ですが、留学先大学の先生方や信大の先生方、職員の方々もサポートしてくれます。また、現地の友人ほど力強い存在はいませんので、留学したらまずは友達を作ることが大切だと思います。私自身何度も助けてもらいました。

このレポートのタイトルは、私が留学する前に知って留学中も何度か思い返した言葉です。大変なことも多いかと思いますが、何事も自分の見方・考え方次第で変わります。私にとって留学期間はとても大切で貴重な時間になりました。留学を考えているみなさん、それぞれ不安や迷いがあると思いますが、ぜひチャレンジしてみてください