何かに挑戦するときに背中を押してくれる経験
高 奕さん
経法学部 応用経済学科
留学期間:2019年9月~2020年6月(後期(2020年3月から)はコロナウイルスによりWEB授業)
留学先:対外経済貿易大学
留学先大学について
私が留学した対外経済貿易大学は中国の首都、北京にあります。北京6大学の中の1つでもあり、高いレベルの中で経済学や金融学を学ぶことができます。留学生は韓国、インドネシア、ロシア、イタリア、スペイン、ドイツ、アメリカなど世界各国から来ており、中国人以外にも様々な国の学生と一緒に授業を受けることができます。留学生は、漢語班と呼ばれる中国語を学ぶコースと英語で授業が行われる経済科目コースの2つを選択することができます。教師は責任感がある方が多く、一生懸命に取り組めば真摯に向き合ってくれます。自分の努力次第でどこまでも可能性が広がる大学です。
学習面について
私は中国語を学ぶことができる漢語班を中心に履修しました。漢語班ではレベル別にクラスが振り分けられ、20人程度の少人数クラスで中国語を使って授業が行われました。最初は聞き取れずに戸惑うこともあると思いますが、半年間熱心に勉強をすれば大きな成果を上げることができます。その他にも日本語学科の授業を聴講する機会を頂き、中国人学生と一緒にグループディスカッションをしたり、会社見学をしたりしました。さらに、様々な活動やボランティアにも参加しました。今まで関わる機会がなかった大人の方々と話をすることができ、考え方や価値観が大きく変わったと思います。対外経済貿易大学は中国では有名な大学なので、やってみたいという意志があれば、基本的に全て行動に移すことができるため、非常に充実した留学生活でした。
生活について
生活面では、困ったことや我慢したことが数えきれないほどありました。しかし、留学を振り返ってみると、困ったことや苦労したことのほうが良い思い出として記憶に残っています。中国では、衣食住、生活にかかわる全てに交渉がつきものです。自分の意見をしっかり持ち、こうでありたいとはっきり言うことを意識しました。また、空いた時間を利用し、上海、厦門、天津、瀋陽に旅行に行きました。中国では地域によって食べ物や気候、人の性格などが大きく変わります。そのため、見たことのない景色やかかわったことのない人々を知る機会にもなり、とても貴重な経験になりました。
留学で得たこと
語学や経済を学ぶ目的で留学をしましたが、実際にはそれらの知識だけではなく、これから生きていくうえでもっと大事なことを学んだように思います。まず一つに、様々な価値観を持った人々を理解し、彼らと仲間になる感覚や秘訣を学びました。どのような状況で、どのような人に対して、どのような言葉をかければよいのか、これから大人になる上で必要とされる能力を身に着けることができました。さらに、予期せぬ状況に置かれたときに、自分で考え、最も正しい解決策を出す力も付いたと思います。今まではどのように対処すればよいのかわからなかった問題も、多くのピンチを乗り越えてきたことで、すべてに解決策があることを知り、忍耐強く探し続ければ必ず乗り越えられると感じました。
後輩へのアドバイス、信州大学へのメッセージ等
まずは感謝の気持ちを書きます。信大に入学する前から留学は私の夢でした。その夢を叶え、そして成功させるために先生方や家族、友人たくさんの人に助けてもらいました。改めて、自分の未熟さと周りの方々の偉大さに気付きました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。留学という経験は、とても新鮮で楽しく、たくさん笑いました。しかし、同時に辛く、苦しく、我慢をした経験も多くしました。そんな経験がこれから何かに挑戦するときに背中を押してくれると信じています。留学をするということはとても勇気のいる決断です。しかし、勇気を振り絞ってでも決断する価値のある経験です。10年後、20年後の自分を想像したときに必要だと思う経験であるならば、思い切って留学をしてみることをお勧めします!
最後に知の森基金の支援ありがとうございました。頂いたお金のおかげで、留学でやってみたいことが増えました。そして、それらを実現したことでとても充実した留学生活になりました。本当にありがとうございました。