Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

O

オランダ

時間の使い方

Oさん

経済学部 経済学科
留学期間:2013年9月~
留学先:ゾイド大学

留学便り

オランダでも清々しい新緑の季節を迎え、留学生活最後のブロックも始まりました。先月は留学8か月目にしてようやく念願の国際司法裁判所と風車の博物館に行き、4月26日のKing’s Dayではオランダ国旗の服を身に着け友だちと一緒にオレンジに染まってきました。

オランダと言えば「チューリップと風車」ですが、チューリップは4~6月にしか咲きませんし、昔ながらの風車も少し遠くに足を運ばなくてはなかなか見つけられません。さわやかな風に回される風車と色鮮やかな花々を眺める時間に浸りながら、「もうここまで来たんだなあ」と時間の速さを痛感しています。

さて、そろそろ日本に帰ることを意識し始めた私ですが、現在私は輸出ビジネスを中心に授業を受けています。マーケティングや法律、会計学などどれも難しいですが、オランダは古くからInternationalな国だったこともあり、EUが誕生してからはますますこれらの知識は必要不可欠な存在になったと言えます。中でも、Marketing Export Plan(経営学的輸出プラン)という授業では、2block(約5か月)にわたる大きなプロジェクトとなっており、実際に海外に輸出するまでのマーケティングをグループワークで実践するという授業です。グループワークほど大変なものはなく、コミュニケーションの難しさに加え、様々な調査を行わなくてはなりません。しかし、1block を終えた今、合格するのが難しいと言われるプロジェクトも無事通過でき、グループの友だちとその苦しみと喜びを分かち合えたことが単位をもらえたことよりも幸せに感じます。

この8か月間を振り返ると、やらなくてはいけないこととやりたいことのバランスを取ることは本当に大変だなあと感じました。留学に来ている以上、「せっか く留学に来ているのだから」という気持ちは誰にでも起こりうる感情だろうと思います。実際に私も、何度も何度も焦燥感に駆られ留学の目標を失いそうになり ました。宿題や課題、プロジェクトのプレッシャーはときに自分の目標を達成するための壁になることもあります。しかし、こうして後ろを振り返るとクラスに 行く前までの廊下で何人の友だちが私に「おはよう!」と言ってくれただろうと自分の築き上げた人間関係に気づきました。ずっと聞いてみたかった経済につい ての生の声、ずっと開いてみたかった日本食パーティーも、今では中国人と韓国人の友だちとコラボレーションしてアジアンパーティーとなり、「次のパー ティーはいつやるの!!」と言ってくれるほどになりました。経験するすべてのことが自分に帰ってくるとは思えませんが、それでも前に進み続けなければなら ないのは国内国外関係ないものだと思います。時間はもう限られているということ、そして時間は有限だということを忘れず残りの留学に足跡を付けていきたい と思います。