Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

眞栄城 克行

アメリカ

留学で自分に自信を!!

眞栄城 克行さん

農学部 農学生命科学科
留学期間:2019年8月 ~ 2020年5月
留学先:オクラホマ州立大学

留学先大学について

大学はオクラホマ州の主要空港からは車で1時間半ほど離れており、学生数は3万人にもなるのでとても大きな大学です。スポーツにも力を入れており、学内に屋内外のプール付きジムやテニスコート、数万人を収容できるフットボールスタジアムなどがあります。また、学内には数百以上のクラブがあるので、その中のいくつかに属して友達の輪を広げることができます。もちろん、スポーツのクラブもあります。学べる専門分野も豊富で、心理学や宗教などといった日本では学ぶ機会が少ない授業などの専門もあります。大学自体は自然科学の分野で特に優れており、農学系の授業や環境学系の分野を学ぶのに適しています。

学習面について

交換留学生は自分の専門分野や学部などの縛りがなかったので、必要単位などの条件を満たしていれば、自分の専門ではない科目なども履修でき、比較的自由に授業を選ぶことができました。授業によって単位数は異なるのですが、ほとんどの科目は3単位で、1学期間に履修する科目数は4~5科目です。私は、今回の留学中は自分の専門である畜産分野の他にも、環境学の分野の授業もメインに履修し、最初の秋学期は学期の中盤までは比較的温暖な気候だったため、春学期にフィールドワークの授業を2科目履修していました。どの授業も課題、テストや小テストの量が多く、2週間に1回ほどは何かのテスト勉強に追われている状態でした。日本では定期テストの比重が大きい場合がほとんどですが、留学先の大学では課題と小テストの比重がとても大きかったので、毎回毎回真剣に取り組む必要があり、そこが大変でしたが、評価は比較的簡単に秀を取ることができました。フィールドワークの授業に関しては、大学がたくさん土地を所有しており、飼育されている動物数も多く施設も整っていたので、フィールドワークを多く経験したいと思っていた私にとっては、とても刺激的で楽しく学ぶことができました。また、環境学での授業においては、毎週大学の外に出てデータを採取してレポートを作成する科目がありました。毎週英語でレポートを作成するのはとても大変で、仲の良い友達にいつも添削をしてもらっていたのですが、そのおかげで一番苦手だったWriting分野の力を大きく伸ばすことができました。2学期目の春学期は講義の授業しか履修できなかったので、そこが少し残念に感じました。

生活について

留学中は基本的に寮での生活になります。寮には同じ交換留学生が30人ほどいて、国籍はヨーロッパからアジアの国々まで様々です。物価は日本と大きな差はないように感じ、食材も安い値段で手に入れることができました。ただし、キャンパス内にある食材はスーパーで買うよりも1.5倍から2倍ほどの値段がするため、安く済ませるためには毎回スーパーに行く必要がありました。公共の交通機関の整備が整っていないため、いつも友達にスーパーまで車で送ってもらうか、毎週決まった曜日に寮から出るシャトルバスに乗ってスーパーまで行かなければいけません。外食は日本のレストランと同じような価格ですが、日本で見るチェーンの牛丼店のような安くてクオリティの良いお店はないので、あまり外食をし過ぎると財布が苦しくなります。

寮はキャンパス内にあり、キャンパス内にはテニスコートやとても大きなジムなどもあるため、大学から出なくても結構楽しんで生活することができると思います。ちなみに、洗濯と自炊に関しては寮には共同キッチンがあり、洗濯は寮の地下にある洗濯機と乾燥機が10台ほどあるので、それらを利用していました。キャンパス内にはWi-Fiも整備されているため、インターネットへのアクセスも可能でした。大学のある町自体は小さくて、大きなショッピングモールなどはありませんでしたが、ボーリング場や映画館はあります。

留学で得たこと

交換留学で、自分が興味のある分野を自分が今まで勉強してきた英語を生かして学ぶことは、時として大変な時もありましたが、とても楽しいものでした。もちろん大学の授業で苦労したこともありましたが、私が一番大変に感じたのは文化の違いからくる考え方の違いの面でした。もちろん、そのことは留学する前から分かっていて覚悟はしていましたが、いざ留学すると予想していたよりもストレスに感じてしまいました。日本では「相手の気持ちを察したり、他の人を気遣う」ということがとても大切です。しかし、留学中は当然そんなことはなく、度々問題に直面することがありました。言わなくても大丈夫というのは日本だけの話で、海外に出るとそれは通じず、今まで日本でその環境に甘えていた自分にとっては言いづらいことをちゃんと伝えるというのがとても気まずくてなかなかできませんでした。しかし、このままではいつまで経っても自分も環境も変わらないと思い、自分の考えを積極的に伝えるようにしました。そのせいで、ルームメイトや他の友達とも衝突することもありましたが、伝え方をちゃんと考えたりして今までよりずっとうまく人とコミュニケーションを取ることができ、自分の自信にもなりました。

留学中に得た外国人の友達も私にとっては大きな財産になりました。自分の母国語ではない英語しか通じない環境で、自分の地元の友達と同じくらい仲が良い親友を作ることができ、自分のユーモアやジョークを受け入れてもらえたことは、友達を作るのがとても得意というわけではなかった自分にとって非常に嬉しく、とても自信がつきました。また、テニスクラブや大学のジム内での筋トレを通じて新しく趣味を見つけて、積極的に友達の輪を広げることができたおかげで、色々な国の人と楽しい時間を過ごすことができたと同時に彼らの価値観や考えにも触れることができました。

留学中に身に付けることができた積極性やコミュニケーションの力、自分が海外で日本人と全く関わらず2学期間頑張り通せたという事実は、今まで自信をあまり持つことができなかった私を、これから新しいことに挑戦しようとするたびに勇気付けてくれる自信になったと思います。学業の面や語学の面での成果ももちろんありますが、留学を通してこれらの「自信」や結果を得ることができて、留学にトライしてみて本当に良かったと思います。

後輩へのアドバイス、信州大学へのメッセージ等

私が留学中に感じたことで、アドバイスできることがあれとすれば、情報をできる限り集めることだと思います。私は留学に行く前からオクラホマ州立大学に知り合いがおり、また過去にオクラホマに留学した先輩方からも情報を頂いたりして、とても助けられました。日本人は親切過ぎると留学中何度も感じたことがあり、いい方は悪いですが、現地の大学の職員は日本と比べてとても頼りないと私は思いました。なので、事前に情報収集し、現地の友達からでも、信州大学の職員の方々や先輩から話を聞くことで、留学中に事前に問題が起こるのを防いだり、トラブルが生じてもよりスムーズに解決することに繋がると思います。