Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

留学先大学について

　カリフォルニア州立大学サクラメント校(通称Sac State)では、幅広い専攻のもと約3万人の学生が学んでおり、開講されているクラスも多様です。キャンパスは日本の大学と比べると広く、図書館や講義棟に加え、フードコートやゲームルームに大きなジムなどもあり施設が充実していました。また、キャンパス内は自然が豊かなのも特徴で、リスやターキーたちともよく出会えます。ダウンタウンやショッピングモールなどへのアクセスもよく、Sac Stateの学生であれば市内の公共交通機関を無料で使うこともできたのでとても便利でした。ゴールドラッシュの時代に栄えたサクラメントには、西部劇のような街並みが見られる「オールドサクラメント」と呼ばれる場所や博物館等があり、友達と出かけるのに良い場所が沢山あります。また、緑も多くて穏やかな過ごしやすい街です。

学習面について

　私は、専攻の授業に加えてコミュニケーション学や社交ダンスなど様々な授業を取っていました。基本的には、ほとんど私の第一希望の授業を履修することができました。これらは留学生のために開講されている授業というわけではないので、やはり初めは英語での講義に慣れるのがとても大変です。特に1学期目は実験やグループワーク、レポートなどに追われて必死でした。これを乗り切ることができたのは、素敵な友達や教授に恵まれたからだと思います。私は自分から発信していくことを大切にし、分からないことがあればクラスメートに声をかけたり、教授の研究室も何度か訪れました。彼らは親身になって相談に乗ってくれ、とても良い環境で学ぶことができたと感じています。また、グループディスカッションや講義などでは自分の意見をしっかり発言していくようにしました。英語は周囲の学生とは同じレベルとはいかなくても、自分が彼らと同じように考えを持っていることを伝えるのが大切です。そうすることで、グループワークのメンバーとも良い関係が築け、また各クラスでも素敵な友達ができました。初めは不安ばかりでしたが、必死に食らいついていった分徐々に余裕を持って楽しめるようになりました。

生活について

　私はキャンパス内にある寮で生活していたので、安全な環境だったこと、教室へ短時間で移動できたことがよかったです。寮にはビュッフェスタイルのダイニングルームがあり、いつもバリエーション豊富な食事を楽しむことができました。私の4人のルームメイトは、全員英語のネイティブスピーカーであるため話すのが速く、初めは会話についていくのがやっとでしたが、みんな優しくて時には一緒に出かけるような良い仲だったのでストレスはあまりなく、楽しかったです。

　また、課外活動としては「ジャパンクラブ」という、日本文化や日本語に興味のある学生で構成されているクラブにも参加し、色々な活動を通して文化交流を行ったり、そこで出会った仲の良い友達と週末に出かけることもよくありました。基本的には、平日は授業や課題で、休日には友人と出かけたりすることで毎日忙しく充実していました。

Sac Stateでは12月中旬から1か月間ほどの冬休みがありました。私はその期間を利用して、友人とニューヨークやシアトル、カナダなど様々な場所を旅しました。アメリカは州によって法令だったり雰囲気が大きく異なるので、留学先以外の地域を知ることができたのはとても勉強になりました。留学中の長期休暇を周辺地域への旅に充てるというのも、一つの良い過ごし方かも知れません。

留学で得たこと

　語学力に加えコミュニケーション能力、特に積極的に発信していく力が向上したことを実感しています。黙っているだけでは困っていても誰も助けてはくれないし、意見を言わなければ、何も考えのない人間だと周囲から見放されてしまいます。そんな環境で身につけたこの力は、今後への自信にもつながりました。また、私にとって何よりも大切なのが留学中に出会った友人たちです。これは留学を終えた今も変わりません。彼らに支えられて乗り切ることができ、また彼らに沢山の経験をさせてもらいました。また、友人たちと深い関係を築いていったからこそ、例えば「横並び意識」ではなく「個を主張することに重きを置く」ことなど、私たち日本人との様々な根底の意識の違いなども感じ取ることができました。このことが私の視野を広めてくれ、自分の物事に対する考え方を客観的に見つめなおすことができたと思います。

後輩へのアドバイス、信州大学へのメッセージ等

　留学生活は、沢山の友達に囲まれて刺激的な環境の中で常に学び、とても充実したものでした。この経験から考えさせられることは山ほどあり、間違いなく私の人生に与えた影響は大きいです。このような機会を与えてくださった大学、そして常にサポートしてくれていた家族や全ての方々に本当に感謝しています。ありがとうございました。

　今回の留学で特殊だったのは、やはりコロナウイルスの影響を受けたことです。ある日突然キャンパスがクローズし、予定より早めの帰国となりました。やはりそれは残念でしたが、友人と過ごす時間や勉強に、夢中で全力で取り組んだので、あちらにいた時間に対する後悔はないです。今後留学する方には、この時間がいつ終わるか分からないという思いで毎日を悔いのないように楽しみ、より多くのことを経験して欲しいです。留学は、常に新しいことの積み重ねでワクワクする、本当に素晴らしいものでした！