Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

冨安 俊範

アメリカ

Pull the Trigger

冨安 俊範さん

教育学部学校教育教員養成課程
留学期間:2017年 8月 ~ 2018年 5月
留学先:オクラホマ州立大学

留学先大学について

 アメリカの典型的な田舎代表であるオクラホマ州のスティルウォーターという大学街にある州立大学です。前身は農業大学であったこともあり、化学や農学が強い大学です。医学部や獣医学に進もうとする学生もいるので自然科学系の学部が強いのと同時にビジネス学科にもお金を非常にかけていて人気なので建物がとても綺麗です。最近、ビジネス学科の校舎が新しく建ちました。またスポーツが盛んな大学でもあり、アメリカンフットボールはもちろん大人気でとてもいいチームなのでプロ選手が生まれたりもします。オレンジが大学のカラーなので、シーズン中はオレンジだらけになりますが、ゲームのときは一体感が生まれるのでとても楽しい雰囲気を味わうことができます。僕はアメフトを1年生のときにプレーしていたので本場のフットボールを観られたときは本当に感動しました。

学習面について

 毎日課題やテスト勉強に追われることになるため、しっかり時間管理していくことが求められました。僕の場合は英語で専門的な授業を受けるのが初めての経験だったので、最初の日なんかはすごく緊張しましたが、毎日、集中して勉強していると授業の内容も理解できるようになり、テストで点数が取れたときはとても嬉しかったです。同じ授業を履修している友人と積極的にコミュニケーションを取りながらノートをもらったり課題を助けてもらいながら、なんとかついていくことができました。授業に関しては履修アドバイザーと相談しながら履修すれば、自由に選択していくことも可能です。自分の場合、自分の研究のために有機化学と分析化学の単位を取得するのが目標だったので微積分の授業を取ったり、プログラミングの授業を取ったりしていたので大変でした。その他にもワインやボルダリング、音楽など自分の関心にそって面白い授業を取ることもできるので、充実した毎日でした。

生活について

 大学の中には生活に必要なものはすべて揃っています。ただ買い物などで車が必要になったとき不便なので、友人に乗せてもらったり、大学のバスを利用したりしていました。またとても綺麗な図書館があり、24時間使えるのでテスト前なんかはみんな図書館に篭って遅くまで勉強しています。コーヒーが飲めるところもいくつかあるので、勉強できるお気に入りのカフェやスポットを探すのが楽しかったです。キャンパス内には、プール、ボルダリング、ゴルフなども無料で使える立派なジムもあります。勉強で詰まったときは、よくジムに行って頭を切り替えたりしていました。大学内でコーヒーやサンドイッチを頼みたいときはアプリで事前に注文することもできるので、ランチタイムの忙しいときも列に並ばなくてもいいのはとても便利でした。また、日本に比べると湿気が少なく空が高いので、気持ちのいい天気が多かったです。人も優しくてなんでも助けを求めれば優しく教えてくれるので、勉強に困ったときはいつも聞いて解決していました。米国公認会計士の勉強も同時にやっていたので途中何度も発狂しかけましたが、タイムマネジメントの方法を友達から聞いたり、たまにお酒を飲みに行ったりして発散しました。また、ジムで運動したりすると頭がスッキリするのでよく活用していました。アメリカに来る前よりも健康になったと思います。あんまり旅行はできなかったのですが、就活でボストンに行って素敵なディナーをいただけたのと最後友達にNASAを見に行くためにヒューストンに連れていってもらえたのはとてもいい思い出です。

留学で得たこと

 留学で得られたのは主に3つであると考えます。1つ目は、実践的な英語力が身についたことです。語学学校で身につけるような英語とは違い、実際に使って自分の意見を発信したり、わからないことは聞いて解決したりしないといけないので、ある程度の英語力がないと授業についていくことは難しかったです。大学にいる以上、英語ができることが当たり前だと認識されるので、そこに追いつけるように必死に勉強してついていくことができました。2つ目は、厳しい環境の中で試験やレポートを乗り越えられたことは自分への自信につなげることができました。実際、毎日勉強してもわからないことにぶつかることが多く、試験直前に15時間も勉強して受けても他の学生に比べると英語力でハンデがあると感じることが多かったです。それでもしっかりと単位を取得して乗り越えられたことは、次の挑戦にポジティブな姿勢で向かうための自信につながりました。3つ目は、信頼できる友人ができたことです。定期的に連絡を取り合い、日本を訪れる予定の友人もいます。逆に僕が友人の国を訪れるときはまた家に招待してくれるような関係の長く付き合うことのできる友人ができたことは今後一生の財産になると思います。そして彼らが日本にくることがあれば、精一杯のおもてなしをして国境を超えた付き合いができればいいなと思っています。

後輩へのアドバイス、信州大学へのメッセージ等

 留学に行っても長めの旅行になるだけで遊んで帰ってきてしまうパターンはよくあります。そうならないためにも、自分がやりたいことをしっかりと設定して、留学で何を身につけたいのか、目的は何なのか徹底的に考えた方がいいです。英語ができないと周りがものすごく優秀に見えて、自分の限界を決めつけてしまうことがあるかもしれないですが、自分の専門性を見つけられるように一歩ずつ頑張ってみてください。友達はライバルでもあり、仲間でもあるのでたくさん楽しみながらぜひたくさんのことを吸収してきてください。きっと留学する前とは全く違う新しい世界が見えてくるかと思います。

 最後に、今回の留学にあたって、多くの方からご協力をいただけたことを感謝申し上げます。特に留学前に厳しく指導してくださった伊藤先生には留学中もときどきアドバイスをいただき、より一層発破をかけていただいたと思います。一人でも多くの後輩のみなさんが留学を経験し、素晴らしい体験を得られることを心から祈っています。

そしてグローバル教育推進センターの方々、教育学部学務の職員の方々、知の森基金には心より感謝申し上げます。多くの方々の応援によって、僕はアメリカに留学することができました。今後もより一層努力を積み重ね、目標を達成したいです。